#1924 素通りすること、3回目で、ようやくたどりつくことができた、とあるカフェの話。
訪れることができたのは3回目のことでした。1回目は近隣を通過してしまい、店舗すら見たことはなく、2回目は、手前にあったパスタ屋さんだけが目に飛び込んできて、その奥に店があることに気が付きませんでした。やはり、到着するには、難があるなぁと思いながらも、本日、なんとかたどり着くことができました。
このカフェは、実は、表にパスタ屋さんがあり、その奥に位置しているのですが、まずはパスタ屋に並ぶ方々を見てしまい、その奥に何かがあるとは思えない、そんな状況下にありました。で、今日は誰も待っていなかったことと、そもそも場所を探し当てていたので、そそくさに奥へと進みました。そこには、店舗内に入るにはちょうどいい「幅」でありながら、高さ不足な窓があり、また、備えた店内へとアプローチするための階段とに誘われ、さらにはスペースにはスツールが整えて並べられており、まさに、どこが玄関になっているのかは、実に分かりやすく作られていました。ちなみに、このスペースの上はただの屋根に見えますが、店内の広さに対して、何気に広いスペースを確保しており、ちょっとオドロキだった部分。店員さんによれば、ここまで広いスペースがあったことも、実はプラスになったとおっしゃっていました。
ただですね、見方を変えると、こちらの入り口な窓は、どう見ても、頭をかがめながら入らなければならず、半地下へと降りていくかのように階段を下りていきます。しかしですね、実際に面倒はありながらも、個人的にはイベントごとをさせてくれるかのようで、そこに愉しさを感じました。なんでしょうね、こういった不便が何かをしなきゃならないときに必要になる、良質さって……、もうそれだけで、心が満たされました。
ちなみに、この店舗は、いわゆる表通りにはありません。そして、その裏通りにあります。さらには、こうした不便さがあることは、この店舗の味わいになっており、それこそ、色になっています。そう、どうして、窓サイズを変えなかったのだろうか、なんてことは思わせない、この作り込みこそに、魅力を感じたのでした。