#1582 走行性能は高く評価できるけど、デザインにうーむを感じる、アルファード。

 昨年末にマイナーチェンジを果たし、やはりといわんばかりのフェイスリフトを行った、トヨタ・アルファードの話。え、もうマイナーチェンジなのと思いきや、デビューは2015年だといいますから、そうですか、もう3年近くが経過していたんですな。時の流れはほんと早いものです。って、え、あの試乗会、約3年前? いやはや、いやはや。ちなみに、アルファード、ヴェルファイアという商品に対しては#1090ほかで語りましたように、デザインと乗り味が乖離しているモデルであり、なんとも評価しがたい商品だと捉えています。

 で、そのフェイスリフトモデル、納車まで3〜4か月待ちだというのに、トヨタレンタリースではいち早く貸し出しを行っております。で、で、今回は、レンタカーとして貸し出されているボトムの16インチ仕様に乗ることができたのですが……。あのですね、とってもいい。ヨシダがアルファードを褒めるか? と驚いた方、多いと思いますが、はっきりいって、いい。って、快適たる作り込みですな。乗り心地でいえば、トニモカクニモ、硬さというものをしっかりと除いていまして、さらにはストローク量をうまく生かしたフラット感が存在していまして、トニモカクニモ、コンフォート。直進安定性に不足を感じながらも、快適性を求めてしなやかさをアピールするシャシーにちょっとうっとりといった感じでした。コーナリングにおけるロールフィールも新型の広報試乗会時に感じたそのままをさらに磨き上げた感じ。って、今回は16インチでしたから、なおさらにそれを感じたとでもいいましょうかね。いやはや、天晴れ。というか、これ、16インチ仕様が、いちばんいいんじゃないか、と感じたほどでした。それほどにいいです。2.5Lガソリンエンジンのフィーリングも、不足を伝えてこないCVTとの協調制御もあって、十分。ま、V6ほどのコンフォート感は手に入れていませんけど、これで十分じゃないですか? を感じました。ちなみに、燃費は取材という悪条件ながら10.5km/L(JC08モード燃費は11.6km/L)。ふた桁いくってことで、これもまぁいいのではないか、と。
 と、べた褒め調ではありますが、これは、走行性能に限った話。個人的に、このコンフォートテイストと、いかつい系のデザインに、大きなズレを感じますし、今回のフェイスリフトのやり過ぎ感に対して、好みではないを越えた、違うを感じます。以前にもどこかで言いましたけど、クルマってのはその操り方次第では凶器となりうる工業製品ですから、周囲すべてに対して、つまりは人に対して、ドライバーに対して、威圧を感じさせてはならん、もの。それは走っている姿であっても、停まっているスタイルであっても。そして、そこにトヨタ自動車が背負う役割とは逆のベクトルを感じますし、このデザインに、高級感とかアッパークラスと評するのは、自分的にはしっくり来ない。ちなみに右上の写真は、アルファードのエアロ仕様。こうなると、もう、をいをいって言葉しか出て来なくなりますが……。
 で、結論ですが、アルファード、ヴェルファイアともに、走行性能に対しては高く評価をします。しかし、そのデザインに対してはマイナス評価。で、プラスマイナスで、マイナス、と。ま、イマドキ多数の考え方とは違う、異端であります、から。

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