#1273 想像以上の仕上がりとなっていた、ダイハツのキャストのスポーツ。
あのですね、打ちのめされましたよ、ほんと、打ちのめされました。ダイハツのキャスト・スポーツに。#1250で、キャストの走りの良さを語りましたが、あのキャストをベースにしながら、ボディに手を加えることなく、専用タイヤと専用サスペンションで作り上げてきた、スポーツはとんでもなく、楽しいクルマに仕立てられていました。
簡単にいいますとね、重心高がある分を上手くいかしたセッティングといいましょうか、そういう意味合いでは、低重心を謳う正統派スポーツカーであるコペンとは、アプローチが違うんですが、その分、荷重移動を楽しませてくれるというか、隙とは異なる余地があるというか、マッタリとも違う緩さがありつつ、でも、ボディ、シャシーの剛性感に不足など見当たらず、といった感じ。よく分からないですね。えっとですね、単なるスポーティを狙ったというよりは、キャストに与えた質感をうまくスポーティに仕立てたモデルであって、素性に優れているし、重心高ある分を楽しめてしまう、それでいながら緩さはなくって、でも、乗り心地に硬さはあるけど、サスペンションのしなやかな動きがもたらすフラット感が快適性を感じるという……。ますます、分からないですね。
具体的に書いてみましょうかね。えっと、シャシー剛性がとんでもなく高いんです。でも、ステアリングを切り足したところでボディは動きます。ヨー→ロールと的確に、そして流れるように移行したかと思うと、タイヤのグリップが立ち上がってステアリングに操舵感が加わって、で、ロール量をきっちりとコントロール。グリップ感は、以前、書きましたように、タイヤのグリップ感以前の、シャシーのグリップ感が高い、どころか、さらに引き上げられていて、とんでもなくハイレベル。アンダーを引き出すにはかなりラフなハンドリングか、かなりの速度域にもっていかないと無理でしょうな、といった懐の深さがあります。それでいながら、軽自動車なのに、インをグイグイついていくという、そのシャシー性能に、まさにうっとりといった感じでした。
路面の凹凸を細やかにトレースしていくフィーリングは、軽自動車的フィーリングではなく、スポーツカー的でありながら、質感があるという、ハイバランスぶり。もちろん、それはダンパーの減衰力とバネレートのバランスが美しさによるもの。もちろん、タイヤのキャラクターゆえの硬さはあります、ありますが、伝わってくるものの、フラット感がしっかりと表現されていて、……、不快感がない、ない、ない……。いや、あるか。まぁ、ありますな、あります。でも、気にならない。
標準タイヤは、かつてムーヴに採用していたタイヤの改良版だそうで、スパルタン方向ではなく、快適性を上手く作り込んでいます。が、メーカーオプションとして用意したコペン用のタイヤが、良かった。グリップ力が引き上げられたことよりも、グリップ感が増したこと、そして、何より接地感が豊かになり、コントロールしやすくなったところが、とってもいい。実は、このタイヤをはいたモデルの試乗の時、路面がウェットになってしまったんですが、ウェット加減が分かりやすい。いやいや、言い換えると、ドライと代わらぬ安心感がある。グリップを失うことないし、グリップ感もある。たしかに、ロードノイズとケース剛性とは強まりますが、個人的にはそんなのどっかへすっ飛んでしまったと言わんばかりに、良さのほうにひたすらに感激しました。ちなみに、開発陣によればクルマとして、このタイヤの性能は使い切っておらず、つまりまだまだ残っているそうで、もっとあれこれとやろうと思えば、まだまだできるのだそうです。
と、これだけいいもんですから、欲が出てしまったというか、気になることもいくつかありました。操舵力に手応えが強く感じられるところ、ちょうど、ステアリングを送ったあたりのフィーリングの豊かさがとっても心地いいんですが、オンセンター部からそこに到達するまでのフィーリングが、先のフィーリングと異なるところが、気になる、と。もちろん、そこはキレイに繋げられているんですが、あのフィールに感激すると、もう少し差を小さくしたほうがいいのではないか……、と思ってしまったわけです。で、そのことを聞いてみたら、そうしてしまうことは可能、可能だけど、そうしてしまうと、操舵が感じられる付近も引きずられてもっと重たくなってしまうそうで、これが現時点でのベストバランスだとか。なるほどね、なるほど。じゃ、これで大丈夫です、と。
あとは、あれですね、これだけ走るモデルなもんですから、ニーパッドと踏ん張るためのフットレストが欲しくなりました。ほか、あれこれありますが、コペンもいいけど、キャストスポーツもいい、つまりはどっちもいい。そんなことを感じた試乗会でした。いやはや、いやはや。
簡単にいいますとね、重心高がある分を上手くいかしたセッティングといいましょうか、そういう意味合いでは、低重心を謳う正統派スポーツカーであるコペンとは、アプローチが違うんですが、その分、荷重移動を楽しませてくれるというか、隙とは異なる余地があるというか、マッタリとも違う緩さがありつつ、でも、ボディ、シャシーの剛性感に不足など見当たらず、といった感じ。よく分からないですね。えっとですね、単なるスポーティを狙ったというよりは、キャストに与えた質感をうまくスポーティに仕立てたモデルであって、素性に優れているし、重心高ある分を楽しめてしまう、それでいながら緩さはなくって、でも、乗り心地に硬さはあるけど、サスペンションのしなやかな動きがもたらすフラット感が快適性を感じるという……。ますます、分からないですね。
具体的に書いてみましょうかね。えっと、シャシー剛性がとんでもなく高いんです。でも、ステアリングを切り足したところでボディは動きます。ヨー→ロールと的確に、そして流れるように移行したかと思うと、タイヤのグリップが立ち上がってステアリングに操舵感が加わって、で、ロール量をきっちりとコントロール。グリップ感は、以前、書きましたように、タイヤのグリップ感以前の、シャシーのグリップ感が高い、どころか、さらに引き上げられていて、とんでもなくハイレベル。アンダーを引き出すにはかなりラフなハンドリングか、かなりの速度域にもっていかないと無理でしょうな、といった懐の深さがあります。それでいながら、軽自動車なのに、インをグイグイついていくという、そのシャシー性能に、まさにうっとりといった感じでした。
路面の凹凸を細やかにトレースしていくフィーリングは、軽自動車的フィーリングではなく、スポーツカー的でありながら、質感があるという、ハイバランスぶり。もちろん、それはダンパーの減衰力とバネレートのバランスが美しさによるもの。もちろん、タイヤのキャラクターゆえの硬さはあります、ありますが、伝わってくるものの、フラット感がしっかりと表現されていて、……、不快感がない、ない、ない……。いや、あるか。まぁ、ありますな、あります。でも、気にならない。
標準タイヤは、かつてムーヴに採用していたタイヤの改良版だそうで、スパルタン方向ではなく、快適性を上手く作り込んでいます。が、メーカーオプションとして用意したコペン用のタイヤが、良かった。グリップ力が引き上げられたことよりも、グリップ感が増したこと、そして、何より接地感が豊かになり、コントロールしやすくなったところが、とってもいい。実は、このタイヤをはいたモデルの試乗の時、路面がウェットになってしまったんですが、ウェット加減が分かりやすい。いやいや、言い換えると、ドライと代わらぬ安心感がある。グリップを失うことないし、グリップ感もある。たしかに、ロードノイズとケース剛性とは強まりますが、個人的にはそんなのどっかへすっ飛んでしまったと言わんばかりに、良さのほうにひたすらに感激しました。ちなみに、開発陣によればクルマとして、このタイヤの性能は使い切っておらず、つまりまだまだ残っているそうで、もっとあれこれとやろうと思えば、まだまだできるのだそうです。
と、これだけいいもんですから、欲が出てしまったというか、気になることもいくつかありました。操舵力に手応えが強く感じられるところ、ちょうど、ステアリングを送ったあたりのフィーリングの豊かさがとっても心地いいんですが、オンセンター部からそこに到達するまでのフィーリングが、先のフィーリングと異なるところが、気になる、と。もちろん、そこはキレイに繋げられているんですが、あのフィールに感激すると、もう少し差を小さくしたほうがいいのではないか……、と思ってしまったわけです。で、そのことを聞いてみたら、そうしてしまうことは可能、可能だけど、そうしてしまうと、操舵が感じられる付近も引きずられてもっと重たくなってしまうそうで、これが現時点でのベストバランスだとか。なるほどね、なるほど。じゃ、これで大丈夫です、と。
あとは、あれですね、これだけ走るモデルなもんですから、ニーパッドと踏ん張るためのフットレストが欲しくなりました。ほか、あれこれありますが、コペンもいいけど、キャストスポーツもいい、つまりはどっちもいい。そんなことを感じた試乗会でした。いやはや、いやはや。