#1162 パフォーマンスを極めながら乗りやすい、MINI ジョンクーパーワークス。

 やっぱり、最新型MINIは、いいなと思うわけですね。って、突然ですが、今日は、ハイパフォーマンスモデルであるジョン・クーパー・ワークス(JCW)の試乗会でした。先に書きました、ポロGTIもそうですが、最近のハイパフォーマンスモデルは、どれも快適性を確保した上で、スポーティさを極めてくるので、脱帽といった感がありますが、さらに、それぞれにキャラクターを作り上げていて好印象。
 というわけで、MINI JCW、いきなりですが乗り心地が良かった。標準は17インチとなりますが、試乗車はオプションの18インチ。まぁ、誌面に載るモデルゆえに見栄えってこともあっての組み合わせですが、行き過ぎだろうなぁと想像していました。ところが、シャシー側で路面からの入力をきっちりと消し去っていまして、これがうっとり。もちろん、40扁平なりの硬さはありますが、快適性という面では、後に述べるスポーツ性能を考えると、まーったくといっていいほどに不満だとは感じませぬ。いやはや、いやはや。 
 印象に残ったのはシャシーのしなやかさでしょうな。路面トレース性の高さは、レギュラーモデルからも言えることですが、これだけ大きな18インチタイヤ(ホイール)になったにも関わらず、バタバタさせることなく、サスペンションを動かして、きっちりと路面を捉える。その動きが美しい、美しい。そして、シャシーにおけるグリップ感もかなりハイレベル。タイヤでグリップしているというよりは、シャシーでグリップしているといった感にあふれていまして、アクセルを踏んでいけるのなんのって、こやつもまた、シャシーが速いって感じ。コーナリングで、多少路面が荒れていようとも、タイヤが路面から離れることなくどころか、がっちりとタイヤを路面に押し付けてくれるもんですから、トラクション抜けなど感じることなく、そんなシーンでたとえ路面に継ぎ目があっても、リアタイヤがずれるかのように飛ぶ気配もまったく見せませぬ。つまり、不足なし。
 エンジンについては、レスポンスが鋭すぎるとか、パンチが強すぎるといった印象はなく、どちらかといえば、極太トルクが、フラットにつなげられたといったフィーリングがありまして、そう、そこには扱いやすさすらありました。って、それはスピード域の高いところだけではなく、日常域でも言えることでして、そのバランスたるや、ちょっと驚きましたが。
 まぁ、振り返ってみると、先代モデルのJCWは、ハイパフォーマンスモデルとしてのクオリティに長けていましたが、乗り心地における硬さの面やら、シャシーフィーリングの不足から、オーナーを選ぶモデルだったと捉えています。んが、この新しいJCWは、誰でも乗れるモデル、そんな印象を受けました。まったりドライブも可能ですし……。
 最近、自分としては、ここまでのハイパフォーマンスモデルを所有したいという想いはあまり強くありません。それは、年齢的なもんと、性格的なものからですが、このMINI JCWは、人に勧められるモデルであることは間違いありません。まぁ、これだけのパフォーマンスと仕立てと、装備内容を考えると、MTで398万円、ATで415万円は、バーゲンプライス、ですしね。
 あ、このJCW、5ドアでも出すんでしょうかね。出すんでしょうね、きっと。

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