#1077 ステップアップさせすぎ? スバル・XVの正常進化 その2。

 で、#1076でのXV話の続き。今回は、燃費を細かに観察してみましたが、期待どおりの低燃費を実現するには、いかに1500回転以下をキープするか、できるかにキーがあります。もっといえば、1200回転以下。周囲の流れを考えるとと現実的ではないとか、そもそもコントロールが難しいといった意見があるのは承知ですが、XVで低燃費を引き出すには、それをかなり意識した運転をする必要があります。
 ちなみに、スバルたる走りのお手本であるアイサイトのACC(追従)の場合は、SIドライブでIをセレクトしたとしても、発進時、先行車がいないと1900回転まで上げて加速。そう、1500回転以上をあえて使って発進加速を優先させています。燃費の悪化が顕著な回転域でのこの仕立ては、もはや意図的であり、そこにスバルの頑なまでの意地があります。走りと燃費のハイバランスの提案ですな。ただ、こだわりと言ったとしても、世間一般で期待されている低燃費とはズレがありますから、そこが難しい。ということで、スバルが提案するその燃費よりも、さらなる低燃費を求めるならば、ドライバーの力量が必要になってくるわけです。それも意図しているのかな。
 そうそう、ACCは、高速クルージングにおいては、ドライバーの運転よりも低燃費を期待できる面も持ち合わせていますから、使い方次第といったところでしょうかね。いずれにしても、クルマが全てを担うのか、ドライバーに任せるのか、このあたりの線引きをもう少し明確にしたほうがいいのではないか、なんてことを感じました。
 それを言いだすと、何度も言っていますが、アクセルワークに対する初期加速感に穏やかさを与えてもいいのでは? と、今回も感じました。もちろん、現状が、交差点右折での発進時などにペダルを深く踏み込まなくても、クルマが"フンッ"とばかりに加速してくれるセッティングであることは承知していますが、実のところここにシビアさがあるため、挙動や燃費にいい影響を与えていないことがあるのも事実でして。
 解決策としては、SIドライブのIモードよりも、もっとエコに振ったモードを設定するか、アクセルペダルの初期踏み込み量に対して発生するパワーを少々落とす、つまり、その加減をドライバーのアクセルワークに任せられるようにするか、かなと。前者については、SIドライブの理念である愉しい走りと低燃費のバランスを、裏切ることにもなりますから、難しいか。いずれにしても、燃費の課題は、発進時のその作り込み方に大きくありますな。
 話を戻して、燃費。高速道路でトップスピード90km/hでの非エコドライブ(ACCを使わず)において20.6km/L(画像)でしたが、ただし、上り坂やら追い越ししようと負荷を掛けると、この写真の瞬間燃費が示すように10km/Lを下回ります。あとは、国道バイパスを法定速度内で走る(約7kmで5回信号で停止)にて、17.1km/Lといった感じ。60km/h走行では条件が整うと24km/Lを記録していましたので、XVの燃費については、やればできる子といった表現が的確かと思います。
 いずれにしても、運転次第だけではなく、誰しもがもっともっと理想とする燃費に近づけられること、ここに早急に解決しなければならない課題があるような気がします。これを早々にクリアにしないと、頭ごなしに燃費が悪いとレッテルを貼られてしまいますから。

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