#1010 雑念から離れると豊かな時間は自然と訪れるものなのです、という話。

 Neturalな感覚になっている時、つまりは、たゆたっている時、突然に勘が働き、流れに身を任せていると、とてもいい方向へと導かれることが多々あります。今日の宿は、まさに導かれて、辿り着きました。この秋に完成したばかりの宿ですが、今年の夏に建設途中を目にした時、あの場に何かを感じ、心強く惹かれ、訪れようではなく、来なきゃ行けないと感じました。そして、来てみたら、想像以上。何もないがたくさんあって、時間が足りない。テレビなんぞもちろん不要で、ちょっといい音を奏でてくれるオーディオがあればいい、そんな宿です。
 今回、台風とバッティングすることは想定外でしたけども、ま、それもまた縁と捉えています。実は、過去に、天候が荒れた日に、あれこれと出会いがありました。ブナ林もそう、京都もそう、そして、今回も台風が来るからどうしようかなと戸惑ったものの、むしろ、行かきゃならない、行くと何かあるを感じ、足を運びました。
 詳細はあえて書きませんが、スタッフの方にあれこれ訊いたら、この過ごし方たる提案やら、その志やらに、とてもとても感心しました。まぁ、商売っ毛の少ないところが、少々心配だったりしますけども……。
 こういう感覚に浸っていると、すべてがクリアになり、感覚がシュンと研ぎ澄まされるものです。そして、自分に何が必要で、何が不必要なのか、どれを捨てるべきか、どれを残すべきか、つまりは、今、何をすべきなのかが、はっきりと見えてくるものです。そう、おもしろい。とてもとてもおもしろい。
 原稿書きを抱えての滞在も、それはそれで愉しそう。近いうちに、連泊しようと企んでいます。

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