#1001 FIAT Panda 4x4に見られる、練りに練られて練り込まれた戦略。

 原稿書きをしながら、たまに飛び込んでくるメールやらメッセージやらに目を通していましたら、気になる話題が2つほど。ひとつは、FIAT Panda4x4発売の話。少し前より、現行型での4x4モデルの導入は聞こえていましたので、ようやくといった感はありますが、それよりも、導入に際してのトピックが数多くあることがとても気になりました。
 まず、安い。260万円がラインだろうなと、消費税がアップする前は思っていましたから、税込みで251.64万円はよくがんばりました感があります。いや、安い。と思ったらば、ちゃんと謳っていました"国内の輸入車四駆モデルとして最廉価"、と。何が売りになるのか、何を売りにしなきゃいかんかが、ちゃんと練り込まれています、この商品。
 ということで、そういった視点から見ていくと、最近、増えてきた2WDなクロスオーバーSUVに対してのアドバンテージを、まずは、こうして価格を使ってキャッチに仕立てていることが浮かびあがります。これ、大正解。商品性のアピールに最も重要なキーを、価格を持ち込んで、上手く表現しているわけですから。ちなみに、リリースによると、このPanda 4x4に次ぐ廉価4WDはジープ・コンパスですと書かれており、こうして同グループの異ブランドの商品もさらっとアピールしてしまうところもなかなか。商品としては、プラットフォームからして別物なんですけどね。
 と、ま、そのほかにも、過去モデルも好評を博していたことや、シティブレーキコントロールの採用など、トピックを挙げていますが、まぁ、その方法たるや、才たるものを感じますな。
 限定台数340台は、予想していたよりも多い数字でした。50とか、100台かと思っていたので。その数字からは、主力とまではいかなくとも、ある程度の稼ぎを期待していることも見えてきます。
 もうひとつの話題は、ナナマル。受注が1か月で3600台だそうで。月販200台予定ってことは、18か月待ちですな。って、すでに増産といいますか、国内割り当て分を増やしているそうで、それほど待つことはないようですが、といっても、今、注文して、納車は来年の4月だそうです。いやはや。

このブログの人気の投稿

#1297 イチオシに変わりなかった、ルノー ルーテシア ゼン MT。

#1113 5年目にして……、トラブルではなかった、後付けサンルーフのあれこれ。

#1735 快適すぎるし、愉しすぎる。想像していたその先に到達していた、プジョー308。