#823 素晴らしいというよりも、してやらてた感がある、矢野顕子のアルバム。

 いわゆるアルバムとして、久々のヒットだと思いました。名盤って表現のほうがいいか。矢野顕子だからという前提はさておき、なんていうんでしょうかね、アルバムとして完結している作品として、とてもいいと思いました。って、矢野顕子の「飛ばしていくよ」なんですが、簡単に言ってしまえば、全編、テクノ仕立てになっています。何故、今、こうしたのかは知りませんが、アルバムとしての完成度は相当に高くてですね、ヘビーローテーション状態に陥っています。そう、曲単位をピックアップするのではなく、アルバム全体を流すというローテーション状態、と。
 散々といっていいほどに聴いてきた、でも、ライブでは同じアレンジを聴いたことがない印象のある電話線を、こうアレンジしてきましたか、からスタートして、オフコースのYES-YES-YESを不協和音の中にどっぷりと漬けて、在広東少年は期待どおりといわんばかりにわりとストレートな表現として、ごはんとおかずは曲のイメージらしくシンプルに仕立て、で、吉田美奈子が歌っていた、かたおもいは、パワフルさを加え、Never Give Up on Youにて終焉を感じさせつつ、アルバムを閉じる、と。
 単純なグルーヴ感では語れない、安易なテクノとも異なる、深みとでも言いましょうかね。全編、同じリズム(調子、テイスト)ではないことで、アルバムとしての完成度が高められていることを感じますし、何より、そこにすべて馴染んでいる歌声が、まったくもってすんばらしい。歌えない歌などありませぬといわんばかりで、これもまた、拍手喝采であり、矢野顕子だからなせる技なり、と。
 公式ホームページにインタビュー、試聴やらあり→

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