#822 そのポテンシャルにうっとりしてしまった、ルノー・キャプチャー。

 さて、ルノー・キャプチャー。なんていうんでしょうかね、まさに、脱帽でした。デザイン、走り、そして価格まですべてがバランスしています。クルマってのはハイパフォーマンスだからといっていいクルマだとは限りません、という例ですな、これ。
 ゆったり感というよりは、豊かさをこれでもかと表現したシートに座り、行き過ぎないモダンが表現されたインパネを眺めていると、心地良さってのはこういうもんだよな、を再認識させてくれます。1.2Lターボは、パワーとしては、はっきり言ってパンチはありません。しかし、十二分のトルクにあふれておりまして、VWの1.2Lターボほどではありませんが、これで十二分でしょうを感じさせてくれます。シャシーは、そのトルクをしっかりと受け止めて逃がすことなく、路面へと全てを伝えてくれます。リアでは真正直に全てを受け止めているかのようで、まったく逃げる気配を見せませんし、それでいながら、フロントはインを突いていきます。ワインディングでは、荷重移動の大切さを教えてくれるし、それに応えてくれるし、何よりもシャシーポテンシャルの高さをいやというほど感じます。なのに、そこにはしなやかな乗り心地があったりして、愉しいを超えて、ため息が出るほどのうっとりがあふれています。バランスですね、バランス。ちなみに、17インチホイールをはいたインテンスの話。16インチのゼンには、試乗会の時も乗れずだったのですが、あちらはしっとり感にあふれていて、それはそれでうっとりだそうです。機会を作って借り出してみましょう。
 では、買いなのか。って、実はそこが難しい。ほら、大絶賛のルーテシアのRSが307万5000円ですから、比較すると云々。新しいミニも戦略的な価格でデビューしていますし……。あ、これは自分の話であって、広く一般には買いと言えるモデルだと思います。ということで、買いです、買い。
 そうそう、燃費は高速道路を丁寧に走っていると20km/Lを超えます。アイドリングストップはありませんが、いらんと思います。そう、いらないじゃなくって、いらんと思います。そうなんです。

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