#812 雪と氷ですべてを表現していた、FROZEN(邦題:アナと雪の女王)。

 FROZEN、評判があまりにもいいですし、オスカーも受賞しましたから、どんなもんかと、見てみることにしました。そもそも、ディズニーのアニメーションは嫌いではありません。それこそアスキー時代にディズニーのデジタルに触れる機会があったのですが、まぁ、あの頃はデジタルディズニーが始まったばかりで、ディズニーたる世界観をデジタルで表現するには無理があるような、でも、何か違った表現ができるような、どうなるんだろう感がありました。……中略……、で、このFROZENは、素直にいい作品だなやと思います。ストーリーとしては、Iceを溶かせるのはTrue Love、というストレートなものですが、最後に、あ、そっちのTrue Loveかいな、ってところにオドロカシがあり、そこがキーになっている作品でした。
 で、ストーリーはさておき、スゴイなと思ったのは、やはり表現力でしょうな。CGといってしまえば、それまでですが、CGらしくない、でも、CGじゃないと作れない表現力。まぁ、レンダリングしきれていないというんでしょうか、ポリゴンテイストが見えたところもあって、えっ!? と思ったりもしましたが、それはおいといて、今回のトピックは、もう、完全に雪、雪、雪、あと、氷も。雪たる軽ろやかさと、氷の冷たさとを、疑いを感じさせないほどまでに作り上げていまして、とにかくスゴイ。崩れゆく雪はもちろんですが、吹雪のシーンは、あの雪ひとつひとつにアルゴリズムがある(ま、アルゴリズムとしてはひとつか)と考えると、とんでもないことですし。さらに、雪といっても様々な雪があるわけで、そんな雪らしさを表現しつつ、時に雪でありながらも、時にそこに暖かさを表現していたり、出てくるすべての雪がスゴイ、と。ストーリーを複雑にするのではなく、ストレートともいえるシンプルとしながら、この表現力を用いることで、ディズニーたるあの世界観を完成させてしまうという、その手法にはまさに感服。今回は、2Dで見ましたが、3Dで見たら、さらにズンと来たでしょうな、こりゃ。
 あ、少々、気になったのはKristen Bellが、そのまんまKristen Bellだったこと。ま、いいのか、ああいうキャラクターの役だから。一方、Idina Mentzelのほうは、上手くはまっていた気がしますが、いかんせん、Let it go(→YouTube)でのパワー不足が感じられ、あららといった感がありました。WickedのDefying Gravityを聴き直してみるとうーむって感じがさらに強まります。エンドロールで歌っていた人のほう(→iTunes US)が、曲の良さを引き出していたように思うのですが。ま、アレンジも違うのですけどね。

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