#582 これまでどおりでも、そう見せぬことで、注目を浴びているXVの話。

 たぶん、うちらから見たら、インプレッサの派生車種であって、やっぱりグラベルEXだよね、って言ってしまうんでしょうけど、一般的には斬新さあふれるモデルのようです。って、SUBARUのXVの話です。この度、インプレッサが取れて、ただのXVになりましたが、それがまた功を奏しているようで、ハイブリッドに至っては年内納車どころかいつになるかわからない盛況ぶりとか。
 で、やたら訊かれるんです、このクルマについて。それほどに注目度が高いってことなんですが、先ほども、京都の知人からどうなのよ? と訊かれました。というわけで、ここらで、ヨシダ的な視点を書いておいたほうがいいのかなと思いますので、少々、あれやこれやとまとめておきましょうかね。
 そもそも最近のスバル車は、デビューするモデル毎に大きな進化を果たしています。つまりですね、最新のフォレスターが、現時点ではスバル最良かなと。逆にいえば、フラッグシップであるはずのレガシィに、おや? が多くあったりします。そうなんです、それはクラス感を超えた部分であり、クルマたる基本性能のこと。というわけで、このXVにしても、インプレッサよりも後にデビューしていますから、インプレッサよりも好印象だったりします。そもそも、インプレッサの上というポジションもありますけども。
 たとえば、それがいちばん分かりやすいのは、やはり乗り味の質感でしょうかね。なんといっても、シャシーの動きにしなやかさがあります。ギャップのない路面においては、ダンパーの減衰力にじんわり感があふれており、その動きにもはやうっとりしてしまうほど。もちろん、4輪が個々に動き、そしてそれぞれに路面を捉え、それを粒さにドライバーへと伝えてきますから、そういう面からもうっとり。で、結果、しんなりした動きから、さっと足を伸ばすところまで、すべてに質感があります。だから、運転しやすいし、運転が楽しいし、そして快適さがあると。そして、あまり強くアナウンスされていませんが、4WDが大きく進化しておりまして、ハンドリングとトラクションをベストバランスしているところも好印象。VTD的なハンドリングを、ACT-4で実現しているといえば、分かりやすいでしょうかね。
 ほほぅ、そこまで褒めるならば、もはやXVじゃないかと思われるかもしれませんが、少々の懸念もあります。まずは225/55R17サイズのタイヤを押さえ込めないシーンがあること。大きなギャップなどでは、ドタンが顔を出します。もちろん、角は取り去られていますし、突き上げもありませんから、不満に思うことはないでしょうけど、あのドイツ車の仕上がりと比較すると、あと少しを感じてしまうのも、また事実です。あとは、希有なタイヤサイズゆえに、スタッドレスタイヤがラインナップが少なく、その価格も割高になってしまうことでしょうかね。この点をどう捉えるか次第かなと。あと、意外にも全幅がありますのでご注意を。写真ではこじんまりと見えるんですが1780mm。
 そうそう、電話の後、知人はディーラーへ見に行ったようですが、購入するんでしょうか。って、たぶん、してしまうと思います。見たら最後、乗ったら最後、ですので、このクルマ。

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