#250 作り手の顔と思いが見えてくると、そのすべての作品に安堵できるって話。
夏なのに、おでん屋さんに誘われました。と言いますか、正しくは夏だから、おでん屋に出掛けたともいうんですが。おでんの季節といえば冬なんでしょうけど、おでんの旨さは冬に関係ないような気がしていたので、連れて行ってもらうことにしました。
店内に入ってみれば、いきなりカレーパンのポスターが飛び込んできまして、ああー、夏のおでん屋って苦労してて、自らの看板を否定してしまうような余計なことまで手を出してしまうのか……、そんなことを感じました、最初は。ところがですね、こちら、なんとクリエイティブなおでん屋さんでしてね。
すべては出汁をベースにして、合う合わない、いや、合わせているんだそうで。写真上のメニューを見てもらうとわかるんですが、想像つかないなものがいくつか。焼きとうもろこしですらおでんへと仕立て、大根やタマネギ、さらには牛すじは涼風なおでんに。ちなみに、涼風といっても冷やしただけではありませんし、茄子そうめんといっても、素麺に茄子をのっけただけではありません。
この創作ぶりと、クオリティの高さを感じると、もはや何を頼んでも楽しめる状態でして。もちろん、あれやこれやと会話あってのことなんですが、作り手の思いがふっと見えてくると、そのすべてを信用できるようになるといいましょかね。
そして、気が付けば、映画を前にかなりの満腹に。映画で寝たことは言うまでもありません。