#249 自らをクルマに合わせられるかで評価が大きく変わる、ルノー・ウインド。

 こういうモデルは、現状の国産メーカーからは出てこないでしょうというクルマが、本日、日本で発表になりました。ルノーの2シーターオープンカーのWIND。えっ? ほんとに日本へ入れちゃったの? と思ったんですが、この英断は拍手喝采。左ハンドル、5MTのみという潔さも拍手喝采。でも、そのコンポーネントはトゥインゴベースですから、大したことはありません。しかしですね、たいしたことないハードウェアであっても、ルノースポールが手がけると、これがまたがらりと変わる。
 45扁平のタイヤにも関わらず、しなやかさは全く失っておらず、それどころか快適なフィーリングまで備えております。まぁ、1.6Lエンジンは絶対的なパワーは備えていませんが、適切なトルクフィールによってスポーティさを強く感じることができます。そして、このデザイン。おもちゃ感がありそうで、そこには届いていない加減が、すごくいい。絶賛なクルマです。
 リアシートがないからダメ? MTだから遠慮する? それでいいんです。乗る人がクルマを選ぶんじゃない、クルマが乗る人を選ぶモデル。そう、ここにWINDのポイントがあります。ほんのわずかなハードルではありますが、このクルマを楽しむためには、その視覚を得るためには、それらを意識的に超えられるかがポイント。このWINDには、そこまでの仕掛けが隠されてます。国産モデルにはない、あえてチャンレジしない、できない商品性かなと。
 というわけで、255万円は、まぁ、妥当なプライスだと思います。

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