#1726 Mac製品の値上げに、WWDC2022での肝心な発表が一瞬霞んでしまった話。


 日本の今朝方ですね、アメリカ本国で、Appleの世界開発者会議(WWDC22)の基調講演がありました。いわゆる新製品発表会でもなく、また、業績発表でもなく、あくまでも開発者向けの会議。WWDCスタート時は新製品発表もありましたが、最近では、秋から年末にリリースされる新OSの新機能発表を中心として、ただ、プラットフォームとして何がしかの関係ある時だけ新製品発表を加えていました(2019ではMacproとモニタを発表)。つまり、最新を探るに楽しい「会議」となっておりまして、開発者ではなく使う側であっても、どんな新機能が登場するのかを知ることは楽しみであり、最近ではライブではありませんでしたが、その基調講演を見ることにそれなりのワクワクを感じていました。
 で、今回ですが、そんな理由から新製品への期待はなく、むしろ、1年ごとにOSや機能をアップデートしていかなければならない、このサイクルに疑問を感じていましたが、結論としては、かなり印象に残るWWDC2022基調講演でした。そう、いい意味でも悪い意味でも印象に残るWWDC開幕となりました。基調講演は日本時間の深夜2時からスタートするのが恒例なのですが、一昨日あまり寝ていなかったことから24時ごろには爆睡し、気付いたら朝6時になっていました。で、国内外の知り合いから届いていたメッセージを見ると、M2搭載のMacBookAirが登場したとのこと。ほうほうと思って、まずはデザインやらをチェックしにいくと、なんと16万4800円から、となもし。と思ったら、従来のM1チップ搭載モデルも残っており、そちらは13万4800円から。なんだ、この日本円での高値は……、からの、まさかと思って、今回改良を受けなかったモデルをチェックしてみれば、
            Macmini        8万80円                 9万2800円〜
            MacStudio  24万9800円〜        27万8800円〜
            iMac       15万4800円〜        17万4800円〜
※旧価格は、発表時(税抜き前表示)に1.1を掛けた数値で、不正確なところがあります。おおよそに捉えてください。

 おいおいおいおい、おいおいおいおいおい、おいおいおいおいおい……、といった日本での値上げ。相当な値上げ。それじゃなくても割高感が強かったのに、もう、超割高な価格。そうなんですね、為替レートをイマドキに合わせただけなのですが、これが強烈すぎて……。ただですね、これまでだったら、改良やらのタイミングで価格切り替えを行っており、今回はまさか値上げしないだろうと思っていただけに、ちょっとショック、かなりショックでした。自らはまだintelなMacを使っており、買い替えを探っていた者としてはもう衝撃的。もはや、買えない域へと到達してしまったことに愕然としてしまったのでした。


 と気落ちしていたのですが、でも、本来、WWDCって、新機能にワクワクを覚える会議だったと思い返し、基調講演を観ることに。今回は、iOS16の紹介からスタートしていましたが、iPhoneのロック画面を多様にカスタマイズできるようになることをかなりの時間を割いて説明。ロック画面なんてどうでもいいじゃないかと思いつつ、観ていると、写真セレクトやらアレンジはもちろん、時刻といったパートの書体セレクト、さらにはウィジェットや通知なんかを並べられるとか。このとっても遊べる機能は、しょっちゅうロック画面の写真を変えている母親向きではないか、ということに気付くと、ワクワクしてきました。


 ふーん、なるほどねと、新機能のひとつに納得できると、メッセージのUndoのみならず、一部修正可能機能やら、メールの送信メッセージの予約、取り消しやら、テキスト認識表示をムービーにまで行えること、さらには、画像を調べる、では対象物を長押しすることでキリヌキを行い、それを別アプリケーションへとペーストできる機能やら、盛りだくさん。あら、単純に役立ちそう、楽しそうという機能があれこれありまして、ワクワク感はさらに増してきました。


 さらには、ApplePayでの後払い(6週間内に4回均等で金利等ゼロ)、それに伴った支払いスケジュールの提案なんかも、日本じゃ使わせてもらえないんだろうけど、便利。そんでもって、Mapの経路検索(鉄道&バス)では、ウォレットに入っている交通系カードの残高が不足していると、それを警告してくれるとか、ナビ機能では経由地を登録できるようになったとか、なんかすごい、そして、楽しそう。ちなみに、アメリカでは、WalletにIDやライセンスを登録できるようになりつつあるとかで、マイナなんとかという物理カードシステムをごり押ししようとしている日本との違いに、あらためて愕然。まぁ、とにもかくにもあれこれが印象に残りました。


 そして、止めの一撃といわんばかりの衝撃は、Carplayでしょうな。オーディオ機能と、そのモニタを乗っ取るだけに止まらず、次世代ではメーターパネルまで拡大。そう、昨今、モニタ化している、メーターパネルを。つまり、計器系表示までAppleデザインを表示し、操作系(発表があったのは空調とラジオ)までCarPlayが担うと。ここって、自動車ブランドのこだわりだった部分であり、そこをほいほいと手渡すのかなと思いつつ、詳細情報については今後発表が続くようで、対応車種は来年後半に発表されるとのこと。自社開発のクルマが出てくることの予告とも受け取れますが、はたまた、押し付けていくのか、よく分かりませんが、とんでもないことになりそうです。
 あ、長くなってきたので、次のページへ。

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