#1670 3世代目レガシィA型、こんなに良かったっけ? ってな話。

 で、仕事の話。それでも、いくつか取材ものがありまして、いずれも公開されていないので、先に書いてしまうのもなんですので、ま、冊子やweb閲覧を邪魔しない、アシストするような内容をちょっと記しておきましょうかね。八重洲出版のドライバーの取材の話。以前、スバルGTの系譜ということで展開した記事の第2弾。取材のきっかけは、前回の時にはまだ用意されていなかったモデルが、その後に追加となったことにあります。その車種は3世代目レガシィのGT-B(A型)。んで、それをきっかけに、新型レヴォーグへと繋ぐストーリーを作ろうという企画でした。
 3世代目レガシィは、三栄(当時はニューズ出版)のクラブレガシィにてD型から深く関わるようになったこともあり、今でも強く印象に残っているのは、やはりD型以降。その中でも強烈な印象として残っているのは、S401だったりもしますが、なんだかんだで後期モデルですな。さて、久しぶりに乗ったA型のGT-Bですが、こんなに良かったっけか、と思うほどのバランスに感心しました。シャシーには、あれこれ改良の果てのD型までの変遷で手に入れたシャキッとした感はまだ見当たりませんでしたが、ビルシュタインダンパーによる緻密な規制によって、分かりやすいリズムがあってですね、あのー、曖昧さがありながら、これはこれでトータルバランスが凄くいい。つまり、気持ちよさがある。で、コーナーでは、スタンスを作ってしまうと、そこからグイグイとインをついていく。あれ、こんなに回頭性が良かったっけか? と思うほどに、ついていく。伝わってくるグリップ感もやる気にさせてくれるフィーリングで、ついついアクセルを開けてしまう。当時はあれだけ段付が気になったエンジンフィールもその間の部分を上手く使うことに愉しさがあって、何よりも、低回転域からのトルクが太くて、レスポンスもいいもんだから、そうなんですね、扱いやすさがありました。これで4速でなければな、と、いう面はありますが、もちろん。これらは、当時と逆の印象……、ま、自分が成長したってことなんでしょうか。いや、歳をとって好みが変わっただけ、ともいいますやね。というように、大絶賛状態。いやー、E-tuneじゃないのに、スゴイ、そんな感じでしょうかね。あ、ひょっとして、E-tuneじゃないから、評価が高いのかもしれません。逆に、今、E-tune(もしくはRSK)に乗ったら、どう感じるのでしょうかね。なんて話を、ドライバー誌にとことん執筆していますし、ムービーでも語っております。
 さて、一方のレヴォーグは、1.6LのSTI Sports。比較するとクイック過ぎると感じてしまうハンドリングや淀みなく上昇して行くパワーフィールに驚き、単体では硬いと思っていたシャシーも実はよく動いていることを評価できるものでしたし、むしろ初期から仕立ての中に意図的に込めていたリバウンド時のフィール、つまり乗り心地確保のための仕立てをマイナスに受け取ってしまったほど。そう、STI Sportsなのに。で、ケチ付けたくなるところがない、ない、ない。まぁ、強いていいますと、先のレガシィと比較すると緩さがなくなった分、グランドツーリング性能たるゆったり感が少ない、それを物足りなさと感じたところでしょうか。そんなことを考えますとね、次期レヴォーグはスバルの新しいプラットフォームを採用したモデルになりますから、あのプラットフォームが得意としているゆとりが、新型レヴォーグに生かされて、とんでもないモデルになるのではないか、そんなことを予感させてくれました。
 話は戻りますが、3世代目レガシィ。振り返ってみると、ターボは、B4で採用した足回りをワゴンにもってきたり、そもそも、B4でATとMTで味付けを変えていたり、シャシーがしっかりとした分、今度は補強という手法で、D型で大改良を行ったりと、一歩一歩熟成していった、そんなスタンスに拍手喝采といった感があります。で、ハイパフォーマンスモデルとしてのS401の完成度といい、そのポジションといい、最高でしたしね。ちなみに、ムービー録画でも語りましたが、レガシィは2度ほど過去に購入のために見積もりを取ったことがあります。1度目は2世代目後期、2度目はこの3世代目のB4(A型・RSK)。もし、選んでいたら、どんな乗り方したんでしょうかね。ちなみに、あの頃に所有していたのは、インプレッサとランクル70だったかな。車種の選択が、若いですな、若い。で、シブくもありますな。

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