#1662 ひとつを除いて、すべてが整っていた、マツダ3(スカイアクティブX)の話。
マツダ3ですよ、マツダ3。かつて、ファミリアを3台購入したことがある者としてはですね、随分立派になってしまったとはいえ、ファミリアの後継であるマツダ3に対して、かなりの想い入れがあります。いや、それはアクセラ時代からでしたし、ターボだけじゃなく、スポルト20やら、限定のマツダスピードバージョンやらにも狂喜乱舞してきました。で、なんでしたっけけ、そうそう、マツダ3。周囲では高評価です、このクルマ。そもそも自分の周囲は、クルマに対して、乗降性がどうのこうのなんてことを語る人が少ないってのもあって、高評価。だから、デザインは、皆、大絶賛。どう考えたって、Cピラー周辺の作り込みは好き嫌いが分かれそうなもんですが、皆、好印象。美しい、美し過ぎます。これ、すごくお高い価格帯のモデルならばまだしも、ファミリアですよ、ファミリア……、と、ついつい言葉にしてしまいますが、スタンダードモデル、メインストリームとなるモデルで、実現してしまったところ含めて、もう、天晴れ、としか、言葉にできません。
さて、そんなマツダ3ですが、例のスカイアクティブXユニット搭載モデルを借りる機会があり、ちょっと乗ってきました。スカイアクティブXに対してはですね、試乗するまではですね、環境・燃費性能とパワーをさらにハイバランスさせるとか、ガソリンのいいところと、ディーゼルのいいところを両方取りするなんて、謳い文句に、疑いを感じていたところもあったんですが、乗ってみるとですね、あ、なるほど、こういうことね、としっくりきました。とにかく、トルクが太い。全域で太い。大排気量エンジンのように太い。それでいながら、フィーリングがNA的、つまり、トルク変動が連続的であり、さらにそのきめ細やかさったら美しいったらありゃしないといった感じ。しかも、それが高回転まですっーっと続いていく。いやー、素晴らしい。燃費とか、価格とか、そんな数値にこだわっていることが、実にツマラナイと言わんばかりの価値が、そこには表現されていまして、もはや、うっとり。ちなみに燃費は、高速半分(リード気味)、バイパス的な国道半分といった道のりで、ラフではないけど、丁寧過ぎないドライビングで、17.8km/L。もちろん、そこにはエンジンと対話しながらといった走らせ方が求められます。しかしですね、燃費が悪化するところでフォローに入るというこのユニットのスタンスに対して、個人的に、そこにやればできる子といった印象を準えました。
で、気付きました、このクルマ。走りからデザインから、装備から、UIに至るまで、すべてが同じ方向を見ています。まず最初に感じた、あの造形の美しさ、面が連続的に変化し、周囲を巻きこんでいく、あのデザインは、さきほど書いたエンジンフィールに見合っています。そんな、リンクしていくフィーリングの中で、最も感激したのはメーカーオプションのBOSEオーディオシステム。かつてと異なり10万円以下で選べる設定となっていることにも感激ですが、そのサウンドがですね、マツダ3のデザインと、走りとに見合っている。道中はずっとグレン・グルード演奏のバッハのGoldberg変奏曲を聴いていたんですが、もうね、打ちのめされまくり、って感じ。サウンドとしては、時にシンプル、時に複雑になり、そこに演者の解釈が思いっきり入ってくるような、そんなサウンドなんですが、もうね、マツダ3にぴったり。久しぶりに、自分のクルマとして、このパッケージのままに欲しくなりました。
ただ、現実は1.5LガソリンのMTでいいかなとカタログを眺めてみれば、なんと、BOSEオーディオシステムの組み合わせが不可! ま、2.0Lガソリンで可能にしてくれているだけでも感謝ではあるんですが……。ということで、大絶賛なモデルなんですが、だからこそ、期待に反している部分に、うーむ、を感じたところもありました。まずは、1.5Lのボトムグレード以外、18インチタイヤが組み合わされること。走りに対する理想を掲げるのは、すごくいいことですし、そこに絶対の自信を感じますし、目指そうとした性能も走っているうちに見えてきます、天晴れだとも思います。しかし、接地感は残したままに、もう少しサスペンションの動きに質感を出してもらいたい、と感じました。あとは、これはうーむを超えた、がーん、なのですが、リアのドアグリップですな。引き切った際の質感のなさは、超が付くほどの残念がありました。これは、ない。ありえ、な、い。価格帯を考えると、こんなもんなのかもしれませんが、ほかすべてが整っているだけに、どうして? なぜ? を訴えたくなりました。マツダ3としては、あり得ない、ってなことを感じたのでした。
さて、そんなマツダ3ですが、例のスカイアクティブXユニット搭載モデルを借りる機会があり、ちょっと乗ってきました。スカイアクティブXに対してはですね、試乗するまではですね、環境・燃費性能とパワーをさらにハイバランスさせるとか、ガソリンのいいところと、ディーゼルのいいところを両方取りするなんて、謳い文句に、疑いを感じていたところもあったんですが、乗ってみるとですね、あ、なるほど、こういうことね、としっくりきました。とにかく、トルクが太い。全域で太い。大排気量エンジンのように太い。それでいながら、フィーリングがNA的、つまり、トルク変動が連続的であり、さらにそのきめ細やかさったら美しいったらありゃしないといった感じ。しかも、それが高回転まですっーっと続いていく。いやー、素晴らしい。燃費とか、価格とか、そんな数値にこだわっていることが、実にツマラナイと言わんばかりの価値が、そこには表現されていまして、もはや、うっとり。ちなみに燃費は、高速半分(リード気味)、バイパス的な国道半分といった道のりで、ラフではないけど、丁寧過ぎないドライビングで、17.8km/L。もちろん、そこにはエンジンと対話しながらといった走らせ方が求められます。しかしですね、燃費が悪化するところでフォローに入るというこのユニットのスタンスに対して、個人的に、そこにやればできる子といった印象を準えました。
で、気付きました、このクルマ。走りからデザインから、装備から、UIに至るまで、すべてが同じ方向を見ています。まず最初に感じた、あの造形の美しさ、面が連続的に変化し、周囲を巻きこんでいく、あのデザインは、さきほど書いたエンジンフィールに見合っています。そんな、リンクしていくフィーリングの中で、最も感激したのはメーカーオプションのBOSEオーディオシステム。かつてと異なり10万円以下で選べる設定となっていることにも感激ですが、そのサウンドがですね、マツダ3のデザインと、走りとに見合っている。道中はずっとグレン・グルード演奏のバッハのGoldberg変奏曲を聴いていたんですが、もうね、打ちのめされまくり、って感じ。サウンドとしては、時にシンプル、時に複雑になり、そこに演者の解釈が思いっきり入ってくるような、そんなサウンドなんですが、もうね、マツダ3にぴったり。久しぶりに、自分のクルマとして、このパッケージのままに欲しくなりました。
ただ、現実は1.5LガソリンのMTでいいかなとカタログを眺めてみれば、なんと、BOSEオーディオシステムの組み合わせが不可! ま、2.0Lガソリンで可能にしてくれているだけでも感謝ではあるんですが……。ということで、大絶賛なモデルなんですが、だからこそ、期待に反している部分に、うーむ、を感じたところもありました。まずは、1.5Lのボトムグレード以外、18インチタイヤが組み合わされること。走りに対する理想を掲げるのは、すごくいいことですし、そこに絶対の自信を感じますし、目指そうとした性能も走っているうちに見えてきます、天晴れだとも思います。しかし、接地感は残したままに、もう少しサスペンションの動きに質感を出してもらいたい、と感じました。あとは、これはうーむを超えた、がーん、なのですが、リアのドアグリップですな。引き切った際の質感のなさは、超が付くほどの残念がありました。これは、ない。ありえ、な、い。価格帯を考えると、こんなもんなのかもしれませんが、ほかすべてが整っているだけに、どうして? なぜ? を訴えたくなりました。マツダ3としては、あり得ない、ってなことを感じたのでした。