#1546 アウディらしさあるコンパクトクロスオーバー、アウディQ2。

 試乗記に話を戻しましょう。続いては、アウディのQ2。試乗したのは1.4Lターボエンジンを搭載した1stエディションで、S-lineパッケージまで備えた特別な設えのモデルでした。ちなみにタイヤサイズは215/50R18で、サスペンションは専用となるスポーツサスペンションが組み合わされていました。ま、悪いわけないでしょ、前提で乗りましたが、悪いわけはありませんでした。何がって、最新が調えられた感がありまして、いきなり細かな話になりますが、DSGとアイドリングストップの相性についても、400km少し走って、一度もおや? を感じさせない。それどころか、アイドリングストップに関しては最新世代を採用したようで、停止前からエンジンを止めるという技まで手に入れていましてね。1.4Lエンジンはトルクフルであり、十二分のパワーを発生します。そう、これで十分といいましょうか、十二分であって、これ未満でもいいんじゃないかな、を感じさせます。いうまでもありませんが、先に少し触れたDSGのクラッチの繋ぎ具合を含めて、発進時からスムーズさがありまして、これもまた好印象。ターボラグ? まぁ、大排気量エンジンが好みの人には受け入れられないのかもしれませんが、もはやそれを語ることは、今の流れに乗るか、それとも……、といった感すら覚えます。って、自分も大排気量エンジン搭載モデルに13年乗りました、そう、自動車税8万8000円×13年(最後の2年は1割増)を払ってきましたが、そんな立場からしても、もはや、これで十分を感じます。
 ハンドリングは、しっかりとアウディしていました。オンセンター付近からの切り足していくようなシーンまで実に穏やかであり、滑らか。サスペンションについては、50扁平のタイヤに合わせたのかい? といった印象があり、低速域ではタイヤの硬さが目立ちます。なんていうんでしょうかね、タイヤ(ホイール)のサイズありきでデザインされ、このタイヤサイズながら乗り心地を確保したといった印象。つまり、リバウンドストロークで不快感を逃がしているところが強くありまして、単調な言葉を用いれば、サスペンションが動きすぎといった印象があり、少しだけ専門的な表現をすればフラット感に欠けるといった印象があります。これ、高速域に入れば収まるかなと思ったんですが、収まらず。S-lineについては、もう少しの熟成が求められるかなと感じました。いや、不満じゃないんですよ、ないんですけどね、って話。
 エフィシエントモード(エコモード)ではアクセルから足を離すとコースティングをしますが、このあたりは、BMW、VW同様に、車間がキーになってきます。あまりに詰めているとすぐにブレーキペダルに踏み換えなければならず、エコドライブになりません。心も含めて、ゆとりが必要となりますな。さて、まとめますとね、とってもいいと思います。Bセグだってことを考えなければありではないでしょうか。ちなみにこの1stエディションは490万円。おっと、490万円か、と考えると、ほかのモデルが視野に入ってきますな。きますけど、まぁ、このパッケージのすべてに惚れ込んだならば、購入しても後悔はしない、そんなモデルだと感じましたけども。
 あ、乗ってて、ライバルになりうるモデルは何かな、と考えていたんですが、意外にマツダCX-3かな、と。価格差を考えると、いい勝負になるかなといった感じで、ただし、クルマとしての性能だけを比較するならば、さらに熟成させる(コストを掛ける)ことが条件になりますな。ま、そういう意味では、次期型CX-3(知らないけど)と比較してみたら、かなりいい勝負になるんだろうな、なんてことも妄想しましたが。

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