#1523 ダブルマロン? と思いつつ、懐かしさを覚えたありあけのハーバー。

 幼少期を横浜で過ごした者として、想い出深いお菓子があります。それが、ありあけのハーバー。藤棚商店街にあったスーパーまるやまの贈答品カウンターに並んでいたそれは、いつも手に届かぬ、いや、ギリギリで手に届く、しかし、なかなか手にできないという憧れにありました。
 いや、なんてことはない、中は白あんベースで、周囲を小麦粉でコーティングした焼き菓子。ただ、なぜか、外側にあたる薄皮が第一層とばかりにわずかに剥がれていて、そこに張りといいましょうか、固さがあって……、って、これが妙な違和感に近い、食感を作っていたのですが、そこに特徴を、感じていました。まずいんだか、美味いんだかわからない表現ですが。
 といいつつ、幼少の頃に食した焼き菓子ですから、基本的に美味い、といいましょうか、好みだったわけですが、あの頃の憧れは、少年の心に憧れそのままに刻み込まれ、あれから40年近くが経過。で、昨今、再びの出会いとなりました。それは、多摩川沿いにある川崎市内のいなげやでのことでした。やはり、贈答品カウンターに並べられたありあけのハーバーは、パッケージデザインを変え、小さくなったような気がしました。後で調べてみたら、当初の有明製菓は倒産したものの、その後、復活し、現在に至っているそうで。
 というわけで、早速、購入。食したものの、当時と何かが違う。確実に違う。これ、なんだろう、と思うこと、2つ目を食している辺りで気が付きました。ノスタルジーな味わいが見当たらない。なんていうんでしょうかね、毒された舌ではすでに感じ取ることができなくなっていた、ほのかな味わいとでも言いましょうか、焼き菓子としての高級感とでも言いましょうか、そんな、あれこれ。というわけで、たぶん、味は、当時と大きくは変わっていないんだろうなと思いつつ、変わり過ぎた自分に対して、あれこれと想いを馳せてみたわけですが。
 ちなみに、サイズはやっぱり小さくなっているような気がします。価格は1つ165円。40年前は100円しなかったと思いますが……。個人的には通販すらせず、県内だけで販売というスタイルにしてくれると、もっと嬉しかったんですけどね。

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