#1503 ウィークポイントはあれど、ひたすらに天晴れな、VW・ティグアン。

 続きますと書きつつ、すぐには続きませんでした。でも、続きとしては、新車インプレネタを。で、続いてはフォルクスワーゲンのティグアン。すでに#1495にて記しましたが、ちょっと時間ができたのでテストドライブしてきました。グレードは変わらずにハイライン。タイヤは、今回はスタッドレスではなく、標準仕様でした。前回のテストドライブで感じたあれこれは、まさに直感といわんばかりでしたが、基本的に今回も変わりませんでした。やっぱりですね、ベンチマーク的存在に仕上がっているとつくづく感じますし、このことは、実は、とあるメーカーの開発の方も同じようなことをおっしゃっていました。はい。いや、価格あっての話。
 で、今回、細かに観察したら、見えてきていなかったあれこれが見えてきました。まずは、ハンドリング。ハイライン標準となるタイヤサイズは235/55R18、そう、少々とはいえ、行き過ぎ感がありまして、それがハンドリングと見合っていないといいましょうか、ハンドリングにマイナスイメージを与えているような気がしました。先のスタッドレスタイヤ装着車の際には、ハンドリングに質感があると書きましたが、今回もたしかに質感はあると思いました。思いましたが、タイヤサイズ、って銘柄も含めてなんですが、グリップが強く出過ぎていて、ステアリングの操舵に曖昧さを感じてしまうところがある。特に初期の応答において、タイヤは向きを変えようとしているのに、操舵にテンポ遅れのようなラグを感じる、と、そんな感じ。これ、そもそものセッティングが悪いのではないと思います、タイヤサイズとのバランスがズレているにほかならない。というわけで、17インチを選ぶと、その印象は、バランスを感じ取れるかと推測されますが、ま、ボトムグレードゆえに、云々。
 もうひとつ。DSGとアイドリングストップの相性の件。アイドリングストップからの復帰、たとえば、ブレーキペダルから緩やかに足を離しても再始動しないことがあり、また、クリープも行わないものですから、発進時に、急いでクラッチを繋ぐ、つまり、トンという振動、いやいや、挙動が表れる。あれ、こんなだっけかな、この個体ならではの挙動なのかなと観察はしましたが、どうやらそうでもない感じ。もう少し乗り込んでみないと、ちょっと分からないところですな、これは。というわけで、結論は後日に。
 そのほか、燃費。カタログ燃費値を改善してきた、最新型ティグアンですが、実用燃費にもそれが現れていました。って、先代よりも大きく改善されたといった印象すらありました。1.4Lターボですから、気筒休止やコースティングモードを備えているんですが、これを意図した走りをすると、郊外シーンでは、燃費が伸びる伸びる。写真は気筒休止状態ですが、回転数を気筒休止ギリギリとなる1300rpmまで落とさずとも、滑走状態へと意図的に持ち込むと、瞬間燃費は写真のように46km/L、時に50km/Lをオーバーすることもありました。ま、普通に走っている分には、50〜60kmで20km/L台を当たり前のように出してきます。いつもの八王子〜都心までの下道ルートで、走れば走るほどに燃費は良くなり、都内へ入る直前では15.5km/Lを記録。その後、都心の混雑でまた14km/L台へと戻しますが、ま、そんな感じ。これだけのボディのモデルながら、この燃費はかなりのアドバンテージかと。
 もちろん、ノーマルモードではもう少し劣りますが、ノーマルモードでのトルク感やらレスポンスに感心すると、エコモードよりも多少燃費が劣ろうとも、仕方ないと思えるレベル。何よりも、先に書いたように、ハンドリングから乗り心地まで、コンパクトクラスSUVという期待を超えた質感にあふれていますから、やはり、ベンチマーク的な存在であることをつくづく感じました。この好印象ぶり、4WDになるとどう変わるんでしょうかね。この続きは、後日、登場するだろうと予想される4WD試乗後に。

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