#1486 ジムニー(現行型・MT)+ハンコックDynapro i*cept、インプレその3。

 日本海側、北海道では、降雪が続き、特に中国地方はたいへんになっているようで。こういう降り方の時は、関東は全くもって降らずで、八王子はもちろん、山梨も、流れてきた雪雲が山沿いに雪を降らすといった程度。ということで、もう少し、タイヤを観察すべく、乗鞍へのスノードライブを企んでいました。しかしですね、待っていたのに原稿依頼が結局来なかった、とある日、そのつもりがないのに、唐突に出掛けました。最初は近所の地元の農産物販売所へ卵を買いにいこうと出掛けました、出掛けましたが、右折しなきゃいけないところを、左折。気付いたら、甲府盆地にいました。ただ、出掛けた時間が遅かったもので、企んでいた乗鞍コースは諦めて、陽があるうちにたどり着ける八ヶ岳へ。お気に入りの露天風呂のボイラーも直ったということもあって……。
 さて、雪の状況ですが、数日前に降った雪によって雪量は増えていたものの、降ってから数日経っていたこともあって、除雪が行き届いており、基本凍結路面なんですが、場所によってはアスファルトがうっすらと見えており、道路脇には降ったままに放置された積雪がある、そんな感じでした。ですので、チェックとしては凍結路での挙動と、ある程度の降雪といったシーンにおいてでした。クルマは現行型ジムニー(走行17万km・MT)、スタッドレスタイヤはハンコックDynapro i*cept。#1473#1476にて、購入した(選んだ)理由やらインプレッションについては書いてあります。さて、と、凍結シーンにおいてはですね、ま、印象変わらずといったところでしょうか。当日は、昼間にも関わらず、気温は-7℃。ほとんどクルマ通らずといった路面でしたが、限界は高くないものの、極端に低いというわけでもなく、グリップ感は分かりやすく、唐突な挙動を見せないため、印象は変わらず。左の写真のような、勾配のある長い下り、かつ、その先にちょいとタイトなコーナーなんて、不安を煽るシーンであっても、踏んでいけますといえば、分かりやすいでしょうかね。上り坂で、一度停止してからの発進における挙動も、以前とお伝えしたフィーリングと変わらずでした。現行型ジムニーである程度の勾配、かつ、凍結路での、2速発進は一般的ではないことから、つまりは1速発進となりますが、やっぱりですね、トルクが急激に立ち上がる手前でグリップを探りながらといったアクセルワークが必要になります。乱暴に回転数で言ってしまうと、3000回転に届かぬ手前あたりになりましょうか。やっぱり、もう少しの凍結路でのグリップ力をついつい求めてしまいます。しまいますが、MTゆえ、ジムニーゆえという、クルマ側の理由がのほうが大きく、まさしくドライバーの力量次第ともいえますので、タイヤの性能に対して不足とは感じません。
 積雪シーンにおいては、以前書きましたように剪断性の好印象もあって、また、SUV用というスタイルもあって、なかなかやるじゃんを感じた次第。ただ、そのベースとなっている路面が凍結し、かつ轍があったりするもんですから、そういったところでの耐ワンダリング性に、もう少しを求めてしまいますが、しまいますが、しまうんですが、速度域高いところの話ですし、あれだけショルダーが張っているならば、致し方ないことであり、これも不足にはなっていません。
 自動車雑誌的な書き方をするならば、絶対的な性能はすこぶる高いとは言えないところはあるものの、ブロックの倒れ込みに唐突さがないことで扱いやすさを生んでおり、ドライとスノーでバランスを上手く作り上げていることが、このタイヤのアドバンテージである、と。ま、もう少し表現しますとね、絶対的なグリップ力よりも、信頼おけるグリップ感が印象に残り、それがスノードライブにおける愉しさを引き出しており、それらは、価格なりの性能どころか、価格以上の性能といえるものであること、これに尽きますかね。ちなみにですね、2000kmほど走りましたが、減りは少なく。というわけで、今シーズンはまだまだどころか全くもって心配することなく使えそうです。肝心なのは、来年、コンパウンドがどこまで変化しているかですな。

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