#1481 あれこれ細かいリクエストはあるけど、上手くまとめていたトヨタ・C-HR。

さて、C-HRですが、ベースをプリウスと共用していますから、って、そう、セグメントで言ったらば、Cセグとなります。結論から言いますとね、細々としたあれこれを望みたくなるところはありましたが、ありましたが、Cセグゆえに、プリウスと共用したがゆえに実現できた、乗り味、質感、デザイン(造形)がありました。走り出して感じたのは、その静かさでしょうかね。ハイブリッドではなく、まずは、ガソリンでそれを感じました。で、タイヤの接地感も上品というと表現としておかしいんですが、そんな感じ。しなやかさを与えたシャシーは、初期の動きを乗り心地のためにかなり振っていまして、乗り心地がいい。18インチでも良かった。いや、好みは17インチでしたが。ただ、冷静に考えるとで、225/50R18サイズのタイヤをよくぞ抑え込みましたといった感にあふれていまして、当たり前のようにはきこなしていたことにちょっと感心したほど。
インテリアは、造形を含めて、いわゆるギラギラ感がなくって、個人的にとってもとっても好印象。人によっては、ツマラナイと言われるかもしれませんし、たぶん、そっちの方向で、今後、改良されていくんだろうと思いますけど、品という意味合いでは、トヨタの中では、いちばん上手くまとめ上げているなと感じました。レクサス含めて、ね。シートはフロントが優先され、リアは二の次といった感はあります。乗り込みではプリウス以上に意識して頭をかがめる必要がありますし、下りる際の後方確認ははっきりいってしづらかったりします。しかしですね、居住性という面では意外にも不足ありませんし、囲まれ感にあふれていて、なんか、パーソナルな空間といいましょうか、スペシャル感が漂っていまして、これはこれで、いい。クーペの後部座席に押し込まれたのとは違う、特別感ですな、これ。ただ、リアシートに座って前を眺めていたら、フロントシート(助手席)に座ってみたいな、と、子供の頃に感じた、憧れのようなものを感じました。そう、まさに、ファーストシート、セカンドシート、といった感じですな。ラゲッジルームも実にシンプルにまとめていてですね、生活感といいましょうか、何か積まなきゃいけないというあたかも強迫観念に駆られるようなSUVテイストがない仕上がりとなっていることも、これもまた、好印象ポイントのひとつ。そう、実用性をダイレクトに感じさせない、でも、実はそこそこに使えることが、C-HRのアドバンテージなんだと思います。だから、ゴテゴテも、広々も不要、と。

というわけで、C-HR、細かいところはあれこれありますが、上手くまとめ上げたと思いますし、実現にあたって小回り(最小回転半径ではありませぬ)が求められるモデルをトヨタが作ってきたこと、ここにこそトピックがあるような気がします。そして、いつしか、比較対象を輸入車としていることに気付きました。そう、書き並べたあれこれは輸入車との比較。このC-HR、輸入車のCセグ的な質感を持っているもんだから、ついつい。なので、C-HRのみで眺めると、いいところにまとめてきたな、といった印象があります。そう考えますとね、最も高いモデルでも290万5200円に止めたことは、評価できるかと思います。いや、ただね、ってのは、たくさんありますよ、ありますけどね。そうそう、不足と感じたあれこれは、そのうちに登場するG'sできっと解消されていることでしょう。