#1385 あれこれあるけど、ひたすらに大絶賛な、MINIコンバーチブル、その2。

 で、エンジン。クーパーですから、直3/1.5Lターボを搭載していますが、これが、いい。もちろん、3気筒なりの振動や音はありますが、むしろ、隠そうとせず、MINIらしい音に仕立てていましてね、その潔さというか、演出がいい。ターボラグは、まぁ、あるんでしょうけど、そもそも、唐突なトルク変動を与えていないため、そのあたりをまとめて、ラグという言葉を使いたくないほどのもの。で、日常のアクセルワークでも、低回転域から十分なトルクを発生させ、いうことなく、2000回転あたりから豊かと表現したくなるトルクフルさがあります。このあたりの仕立ては、いまさら語るべくもなく、BMWに限らず、ヨーロッパのモデルの得意、いやいや、譲らない、いやいや、違う、走りの本質たる確固たる表現方法ですが、……、つまりは、スポーティに走らせることもできるし、扱いやすい走りにも対応できるという、まさに理想があります。1.5Lという排気量からイメージする非力感は見当たらず、って、上を見たらキリはないと思いますが、個人的にはこれで十二分だと思いました。ちなみに、燃費は、能登まで往復して、15.0km/L。標高2000mオーバーの峠、1800mほどの峠を越えて、途中、刺激的な走りをしながらの結果ですから、優秀といえると思います。
 というわけで、このパワーフィール、#1384で書いたボディとシャシーのポテンシャルやら、どれひとつとして出しゃばることなく、また、劣ることなく、さらにはオープンボディたるキャラクターを引き立てて、MINIコンバーチブルというバランスを作り上げています。いやー、スゴク、いい。とっても、いい。ちょっと感激といわんばかりの、良さ。
 最初にも書きましたが、ウィークポイントはありますよ。まず、オープンボディゆえに振動を抑え切れないところは、いたしかたないところ。ただ、シャシーを支える剛性はすこぶる高く、たとえば、路面トレース性を乱されることも少なくてですね、コーナーでグリップを感じながらアクセルオンしていく際でも、舵を修正する必要などない。って、言い切るとあれですけど、それぐらいに剛性感を確保してある。右の写真は、乗鞍から白骨温泉へと抜けるルートですが、ご存知のとおり、このルート、路面はかなり荒れています。いや、相当に。トレースを誤るとホイールに傷がつくんじゃないかってぐらいに、荒れています。しかしですね、そんな路面でも、タイヤをパタパタさせながら、確実に路面を捉えてくれる、そして、それを伝えてくる。ひっちゃかめっちゃかにならんのです。ま、ダンパーとバネレートの絶妙のコンビネーションもあってのことですけど、オープンボディで、これはスゴイ。と、あれ、ウィークポイントを語ろうと思っていたのに、いつしか逆を語っていました。タイヤの17インチサイズには行き過ぎ感があると思いますが、だからといって、それがもたらす硬さがダイレクトに不快感に繋がっているかといえば、そんなことはなく。もちろん、ケース剛性が高いがゆえにステアリングにクイック感が強調されていますが、それとて、なぜか、MINIというバランスの中に収まっていまして、ブッシュ類に不足を感じたり、グリップ力が際立つような嫌みを、感じません。
 と、またも長くなってきましたが、ここで書いたことも、また、ベースとなったMINIにも共通することですが、コンバーチブルたるバランスに見合っている、ここに、もうひとつの評価すべき美点があります。はい。続く……。

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