#1384 あれこれあるけど、ひたすらに大絶賛な、MINIコンバーチブル、その1。

 肝心なMINIコンバーチブルについて、インプレッションを記しておきましょう。言いたいことはすでにあふれていますので、これは長文になります、たぶん。結論から言いますとね、ベースとなったMINI3ドアのポテンシャルの高さと、オープンエアモータリングたる愉しさの演出が、うまく仕上げられていまして、とても良かった。つまりは、不足もありますよ、ありますけど、そんなもんどうでもいいと言わんばかりのつまらんことばかりで、ほんと、どうでもいい。そういった良さにあふれていました。
 何がいいって、ボディとシャシーでしょうな、まずは。実は、この直前までロードスターに乗っていましたが、ボディの剛性感という面では、MINIコンバーチブルのほうがコストが掛かっているという印象がありまして、ま、ロードスターは軽量化を狙ったがゆえのデメリットもあるんですが、それってのは、実は上屋だけではなく、ボディ下部の剛性感。ただ、剛性があるからといって、ハンドリングがいいとも限りませんから、そのあたりは誤解なきように。で、乗り換えて感じたのは、まずそれ。Bセグとしてはオーバーサイズ気味となる205/45R17をしっかりと抑え込んでいて、明確な凹凸のあるシーンでは45扁平ゆえの硬さを感じることはありますが、それとて、ドタンバタンとはさせず、トタン、パタンにほどなく近いレベルに収めます。そうですか、スゴイですね、と感心しきり。このあたりは、抑え切れていないモデルもある中で、さすが、それらモデルよりも価格が高い分、ありますね、といった印象となっています。
 もちろん、MINIらしさも健在。やっぱりですね、必要はないとはいえ、リアサスペンションにマルチリンク式を採用していることのメリットはかなり大きい。リンクをあーだ、こーだと動かして、タイヤの接地面をフラットにしたままに駆け抜けていく。これですね、慣れてくると、アンジュレーションのあるシーンでは、サスペンションとタイヤがどう動いているかを感じ取れる(推測できる)ほど。もちろん、バネレートは硬めですし、ストローク量も大きいとは感じませんが、だからといって規制されている感はなく、むしろその代の中で、自在に動き回るフィーリングがあります。ま、感心しきりは、コーナリング。ヨー→ロールはもちろん早めなのですが、スタビライザーの躾けが実に美しい。重心に見合った量だけササッとロールさせ、ドライバーがクルマの姿勢を決めると、あとは挙動を安定させたままに駆け抜けていく、と。しかもですね、その際のロールの遠心力によるGに対して、支えるシートのサポートのバネレートがこれがまたぴったり。ホールドしてやっているんだ、ではなく、さりげなくホールド、でも、それをちゃんとドライバーに感じさせる、その加減ったら、もううっとり。つまり、コーナリングが愉しいし、美しい、と。
 ま、これ、コンバーチブルだからとは言えないところもありますが、コンバーチブルの重量にもしっかりとチューニングしてきているあたりに、BMWって、やっぱり、すごいやね、を感じるわけで……。
 いきなり、長くなってきたので、次へ続く……。

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