#1342  しっかりとGTIしているのに、乗りやすさがある、ゴルフGTI(MT)。

 MT続きということで、続いてはゴルフGTIのMT。ゴルフ6になってからは、DSGのみとなり、MTモデルの日本販売は久しぶりのこと。ゴルフ5でDSGとMTの両モデルを比較した際、シフトフィール(スピード)という面だけをピックアップするとDSGでも十分と感じたことを覚えていますが、今回、ゴルフ7GTIにてMTをテストしたら……、これが良かった。最近、何度も同じことを言っていますが、MTモデルの愉しさってのは、シフトとクラッチペダルの操作だけにあらず、速度やら減速やらを自在にコントロールできるところにあると思っています。それはスポーティなパフォーマンスを謳うGTIであっても、日常域において変わりなく……、というよりも、むしろ日常域での扱いやすさがありましてね、これ、絶対にMTのほうがいい、と感じました。
 クラッチミートは、極低回転においてトルクがしっかりと出ていることもあり、また、マネージメントもプラスして、戸惑いがありません。つまり、扱いやすい、というよりも、乗りやすいといったほうが表現的に伝わりやすいかな、と。乗り味については、アダプティブシャシーコントロール“DCC”装着車だったこともあって18インチタイヤ(DCCには標準)を採用しながらですね、乗り心地が良かった。もちろん、サスストローク量は抑えられているのでシーンによっては底付き感がありますし、40扁平タイヤなりの剛性感によって、大きな衝撃に対してはやはり硬さを感じさせますよ、させますけどね、衝撃を確実にいなしてくれるセッティングと、不快感を覚えさせないという絶妙なリバウンドフィールが相まって、想像以上の快適性がありましてね、驚きました。ま、同乗者がいたりすると、申し訳ないなぁと思うかもしれませんが、ま、許してもらえるレベルといった感じでしょうかね。
 もちろん、スポーティな走りへのリクエストは、DCCにてスポーツを選択すれば応えてくれますから、これもまた不足なし。そして、感激したのは、やはりハンドリングでしょうな。ステアリングを切りはじめたところから操舵感があり、グリップ感が伝わってくる。そのまま、操舵していけば、その感覚は舵角に応じて強まっていく。つまり、対話性を語れるステアリングフィールがある。そして、そこには無理矢理なクイック感ではなく、シャシーセッティングに見合ったステアリングフィールがあり、コーナリングが実にスムーズであり、ナチュラルであり、何よりも気持ちの良さがある。そういう意味では、MTでありながら、GT的なフィーリングを存分に愉しめるなぁ……、なんてことも感じました。
 今回、下道ドライブでの燃費計測してみましたが、八王子から品川まで、例のごとくの下道走行で13.3km/L。川沿いの道を流しながら、渋滞にはまりながら、都内を走りつつですから、いいほうかと。ちなみに、45km/hパーシャル(5速1200回転)で、瞬間燃費は30〜40km/Lを示していましたので、郊外にて無用なパワーを使わないドライビングを行えば、かなりの低燃費が期待できるかと。
 普段使い"も"できるMTモデル、と、捉えると、とっても惹かれますし、アクセラのディーゼルMT同様に、スポーティモデルのMTで、ACC付きってのも、個人的に惹かれるポイントだったりします。プジョーの208GTi/308GTi、ルノーのメガーヌR.S.あたりもね、とっても惹かれるんです、これが。

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