#1338 そこに良い加減な熟成を感じた、現行型MINIクロスオーバー(ディーゼル)。

 ここ最近、ディーゼルエンジン搭載モデルをテストドライブしていましたから……、と、続いては、ミニ・クロスオーバーのディーゼル(クーパーD)。ミニについては、初代から好意的に捉えていましたが、最近の3ドアから再スタートした最新世代については、あれこれと比較していくうちに物足りなさを感じつつも、まだまだ絶賛しております。クロスオーバー系は#1016 で絶賛しつつも、旧世代のままであること、やがて来るフルモデルチェンジでの代わり映えを想像すると、なんとなく評価しづらいところがあります。最新型3ドアというか、特にプラットフォームを共用する(と想像される)クラブマンとは比較しちゃいかんのですが……、って、だからこそ、再確認してみたくなったわけで。ま、何よりもディーゼルだったし。
 というわけで、久しぶりに乗ったクロスオーバーでしたが……、試乗会で感じた印象のままでした。操舵感に対して曖昧さを強く感じることもなく、むしろ、素直に頭が動き、かつ、そこにミニらしいというテンポがありましたし、そんなシャシーながら乗り心地とのバランスがいい。ディーゼルエンジンも、発進時の扱いやすさから、トルク感まで、好印象。ま、2000回転付近までひっぱり、落とせても1500回転付近キープというスタイルや、下り坂で速度(シフトというよりは速度だった)をホールドしがちなセッティングに、うーむと思いましたが、これはこれでひとつの表現と捉えると、不満にはならず。といった感じでした。それにしても、何が良かったって……、やっぱり、クルマたるバランスを確立しつつ、そこにMINIというキャラクターを演出していたことでしょうな。分かりやすいのはコーナリング。クイック気味なハンドリングとロールさせつつスタビによる意図的な規制を行い、グリップ感をこれでもかと確保しつつという、ミニたるリズム感。それでいながら乗り心地に硬さを感じさせないという、クロスオーバーたる(SUV的な)キャラクター。
 ただ、やっぱり感じるのは、世代。そういえばそうだったと気付いたのですが、ナビゲーション。いわゆるMINI純正の埋め込みタイプを採用できず、途中で国産ナビをシステムを含めたパッケージ(MINI Connectedまで利用可能)を組み込んでいます。が、しかし、この手にありがちな、操作性のイマイチ感がありまして。って、操作系、操作方法が異なるデバイスを組み合わせているわけですから、無理があるのは当たり前。ただ、個人的には、30万円近い金額を支払ってまで組み込むか……と言われたら、組み込まない。って、そもそも、最近では、純正ナビ、あるほうがいいけど、なくてもいい派となっていますから、というのもその理由かな、と。そうそう、このナビパッケージですね、オーディオ系で、え? がふたつほどありました。ひとつは、Bluetooth接続において、電話のみ、つまりオーディオ接続ができないこと。もうひとつが、USB経由で接続しても音はクルマのスピーカーからではなく、なんとデバイスから出ていること。ちなみに、端末はiPhone6s。この点は、後日、BMWに訊いてみましょうかね(追記:Bluetooth接続は電話のみ、有線での接続は別途専用ケーブル(オーディオ音声用)が必要とのこと)。
 このクロスオーバーですが、近い将来にフルモデルチェンジがあり、しかも、そのステップアップぶりは、新プラットフォームを採用したMINI Clubmanあたりから想像するに、相当なレベルになることが予想されます。ただ、現行世代は、これはこれでありではないかと思えました。特にディーゼルは。そうそう、燃費は、八ヶ岳まで、例のごとく下道往復して、15.8km/Lでした。ルートは、まったりあり、カットビありでしたけども。

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