#1334 与えられたコンセプトをハイレベルで実現していた、マツダ・CX-3。

 CX-3、もう少し乗り込んで、細かに観察してみました。まずは、#1333で、バンプストッパーに当たった後のフィーリングという表現をした件ですが、これは実際に当たっているのか、当たっていないのか、よく分からず。ただですね、そのストローク量は大きくはないことは確実かと。人を乗せての走行では確実にそれを感じましたし、その際にリバウンドフィールに抜けるフィーリングがあまり顔を出さなかったことからも、ある程度、人、荷物あってのセッティングであることが見えてきました。ただ、同時にしっとり感は出たものの、ここまでしかストロークさせないという底が見えやすくなっており、それが硬さとなって感じるシーンがあったのもまた事実。という表現をすると、それこそバンプストッパーにガツンとあたってと思われるかもしれませんが、その手前。ダンパーが突っ張るという表現をすると、これもまた違うな、何かに止められるとは異なる、減衰力がいきなり発生するような領域があって、という印象。いや、悪くはないんですよ、ないんですけど、理由を探りたくてあれこれと確かめて、そう推測してみたまでのこと。このあたりは、開発者と話をする機会があったら、訊いてきます、はい。
 さて、ハンドリングについての印象は、さらに高く、鳥肌が立つようなシーンが幾度か。コーナーへ減速して入っていって、フロントへと荷重を移しつつ、ステアリングを切り足していくと、実に美しいロールが発生するのですよ、CX-3。フロント外輪がスーっとではなく、グーーッと沈み込んでいく。その加速度を積分……、いやいや、えっと、その、解像度がとても高いとでも言いましょうか、そんな加速度があります。その量は少々深く、また、突っ張るフィーリングなどまったく見られず、……、そう、バランスがいい。スタビライザーを含めたチューニングがすこぶるハイレベル。もちろん、それはシャシーのグリップ感を感じさせるところへと繋げていまして、コーナリングにおけるハンドリングにすこぶる高い爽快感があります。
 あとはですね、シートについても書いておきましょうか。シートポジションはデミオ以上で、まさに、シートに腰を落ち着け、フットレストに左足を伸ばして、ステアリングに手を添えると、すっとポジションが馴染む。いや、調整は必要ですよ、必要ですけど、そのすっぽりとはまるかのような具合に、感心します。で、サイドサポートも的確でして、これが快適性からスポーティ性まで、ハイレベル。なんていうのかな、あれは、えっと、ワインディングを走っていると、腰のちょっとした2点(その間隔はちょっと離れている)あたりでしっかりと支えられているかのような印象を受け、そこにサイドサポートがアシストしているといった感じで、そうなんですね、極上。XDでも、このシートを採用しているところも、まさに天晴れ。って、XDでも本革巻きステアリングホイールを標準装備しているんですな、いやはや、いやはや。って、そう、その革質もとてもいい、です。
 とベタぼめなCX-3ですが、個人的にはデザインも含めて、ロードスター以上の商品性……、いや、違うな、キャラクター、えっと、与えられたコンセプトとテーマを相当に高いレベルで完成させているモデルだなや、と改めて感じましたが……、って、これ、たぶんね、オーナーだったら、そうだそうだと納得してくれるところかと思うのですが。

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