#1321 低燃費から走りまで、うまくバランスさせていた、BMW118i。

 #1316で書きましたBMW118iの補足です。対称的な印象にあったと#1319で記したDS3カブリオに試乗したから再確認できたことでもありますが、118i、かなり優等生に仕上げられていました。まぁ、それこそがキャラクターであり、捉え方によっては分かりにくさがあるなんてことを書きましたが、やっぱり、そのバランスたるや、スゴイ。
 で、トルク感については、やはり記したとおりで、トルクそのものの量としてはしっかり引き出されているのですが、あまりにフラット過ぎるプロフィールを与えていまして、分かりにくい。まぁ、アクセルペダル踏み込み直後にかなりスロットルを開けている、って、バルブトロニックを採用していますから、この表現は正しくないか、えっと、かなり吸気量(燃料)を高めていることもあって、アクセル踏み込み量に対しての伸び感やらトルク感に不足を覚えるものの、そもそものトルク量は十二分であって、ま、燃費との兼ね合いもあって、これはこれで上手くバランスさせていると感じました。
 ちなみに、その燃費ですが、意外に日常シーンでは、期待ほどは伸びず、市街地ではひと桁にならずとも、13km/Lに届かずといった感じでした。もちろん、低燃費についてキーとなるのは、ECO PROモードをいかに活用するかにあります。例のごとくECO PROモードでは、燃料噴射の無駄を抑えるだけではなく、コースティング機能を与えていまして、これが低燃費に大きな貢献を果たしています。右の写真はコースティングに入っている状態ですが、平坦な路面において50km/h走行で瞬間燃費は60km/L台。もちろん前後を含めた走行シーンによりますが多くで30〜40km/Lを期待できると考えると、ま、おのずと、低燃費を期待する場合の走らせ方といいましょうか、選ぶべきモードが見えてきます。
 BMWに限らず、走らないモードと安易に言われてしまうことがあるECOモードですが、その先の信号が見えているようなシーンではとても有効ですし、積極的に利用すべきかと思います。ちなみに、コースティグが組み合わされるBMWの場合は、って、ほかのブランドもそうですが、コースティングに入ることも見越したドライビングが必要になり……、って、そうなんです、発信時には滑走することを含めて必要なパワーを求めてアクセルを踏み込む必要があります。先だけではなく、先の先、そのまた先まで予測してのドライビングが要求されます。要求なんて単語を使うと、面倒だなと思われるでしょう。実際、今の2ペダルに慣れ切った人には面倒というか、ひと手間を求めることになりますから、たしかに面倒でしょう。
 しかしですね、これ、MTの時には、皆、自然と行っていたはずのドライビング方法。そして、クルマの流れだけではなく、人や自転車の動き、さらには、対向車とのすれ違いタイミングまで、皆、計って、予測して、そして運転していたんです……。って、話がそれましたな。この話は、また別の機会に。
 というわけで、118iは、低燃費も走りもバランスさせてたって話でした。

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