#1311 基本性能がもたらす、スノードライブの愉しさ、BMW X1編。

 考えてみたらですね、BMWのFFベースの4WDって、そのパフォーマンスを雪道にて試したことがありませんでした。そう、MINIクロスオーバーALL4含めて。というわけで、新型X1を借り出して、ちょいとスノードライブしてきました。ただ、スノードライブについては、先日の三菱自動車の北海道試乗会の印象が強く残っていますから、果たしてどのように感じるか不安もありましたが……、……、……、が、これが良かった。とっても良かった。
  いや、ハンドリングと安定性のバランス度は、たぶんアウトランダーのほうが上だと思います。でも、X1は、アクセルを踏んでいけるという愉しさにあふれておりまして……。特にシステム的には特別だと謳われていないんですけど、これがとっても良かった。FFベースですが、かなり初期からリアへトルクを伝えていまして、遅れを不足を感じさせない。って、FFで発進していないような印象もあるので……、調べます、はい。つまりですね、発進からヨンクしています。それでいながらハンドリングがBMW(のFF)。コーナーで、フロントに荷重を移しながらステアリングを切ると、これが曲がる曲がる。って、曲がり過ぎるんじゃなくって、意図したラインをきっちりとトレースしてくれる。もちろん、そこで操舵感がしっかりとあるもんですから、つまりはグリップ感を掴みやすいので、オーバーなアクセルワークなどしない。
 もちろん、意図的にアクセルを踏んでですねタイヤのグリップを超えるようなドライビングをすると、エンジン出力を制御して安定方向へと導きますが、そのフィーリングが、ちょいと踏み過ぎですよ、アシストしておきますね、といった感じで、それはまさにでしゃばり感がなくて、とてもいい。いやー、それにしても、このシャシーのグリップ感には驚きました。FFベースの4WDで、ここまで出してくるとは……。いやはや。
 帰り道、足を伸ばしてスーパーまで買い物へ行ったりしたもんですから、すっかり陽も山向こうに落ちて、気温も-5℃まで下がっていたんですが、いつもだったらFFベースの4WDだからと避けるような上りルートを走ってみることに。もちろん、無謀かなと思いましたが、なんとなく大丈夫という予感もありましたので。で、この道、上りながらのタイトコーナーがいくつかあり、雪がなくてもタイヤが浮き気味になるようなところでして、先に感じた好印象もさすがに対応できないかなと思ったら……、これが大丈夫だった。ある程度、サスペンションは伸びていたと思うんですけど、それでも接地感が薄れた印象はなく、さらにはトルク配分をしっかりと行っていますから、コーナーでグリップを失うことなく、スタックすることもなく、グイグイと上っていきました。もちろん、そこの路面は、フル圧雪状態になっていて、気温が低くなっていましたから、凍結していました。それなのに……。いやはや、いやはや。
 やっぱりね、思うんですよ、タイヤをしっかりと路面に接地させることの大切さを。基本が抜けていたら、いくら優れた4WDをもっていようと、そのポテンシャルを生かすことはできないんです。つまりは、操縦性と安定性のハイバランスのキーってのは、ここにあるような気がするわけで……。それにしても、BMWのFFベースの4WDにここまでの愉しさがあるとは思いもよらずでした。まさに、いやはや、いやはや、でした。

このブログの人気の投稿

#1297 イチオシに変わりなかった、ルノー ルーテシア ゼン MT。

#1113 5年目にして……、トラブルではなかった、後付けサンルーフのあれこれ。

#1735 快適すぎるし、愉しすぎる。想像していたその先に到達していた、プジョー308。