#1291 ハイレベルなオンロード性能に、過去との決別を感じた、新型エスクード。
書かねばならぬことは多けれど、忘れぬうちに、エスクード。改めて新型エスクードをテストする機会がありました……、でも、右の写真は試乗会のもの。そうなんです、今回撮影した写真のいくつかを誤って消去してしまったもので。さてと、もちろん#1267にて書いた印象は大きく変わっていませんが、細かな発見があれこれとありましたので記しておきましょう。強く感じたのは、乗用車ベース云々ということよりも、オンロードをかなり意識した仕立てになっていること。ま、ベースのポテンシャルもありましょうが、シャシー剛性を意図的にといわんばかりに高めてあり、それがすべてにプラスに働いています。言い換えれば、そこからはオフローダー的なテイストは感じ取れませんし、それゆえに、日常走行においては路面が荒れたところでは硬さが顔を出します。といっても、それは2世代目までのリジッドゆえのドタバタする動きとは異なるもので、シャシー剛性(タイヤ含)の高さゆえのことであり、まぁ、トレードオフといいましょうか、許せる範囲といいましょうか、そんな感じです。
それによる恩恵で、いちばんの分かりやすさは高速時の安定性。とにかくクルマが真っすぐ走る、走りたがろうとする。で、それを確認できると(シャシー剛性の高さに気付くと)、ワインディングでの正確なトレース性と、ストローク量は限られているとはいえ、しなやかに動くサスペンションにうっとり。さらには、ロールフィールの的確なバランスと、さらにさらに、リアサスのグリップ感の高さに、価格帯以上を感じます。まぁ、これは一般路での話で、つまりは、それ以上は試していませんが、そこから先、予感させる回頭性は、たぶんフォレスターのほうが高いでしょう。ただ、たとえ比較して低かろうと、そこから先は立ち入り禁止を感じさせるような仕立て(アンダーが出るとか以前ね)がありますし、何よりも先に触れたロールフィールの好印象が作り上げられていますから、これで十二分を感じます。
で、驚いたといえば、静粛性もしかり。これも過去のモデルが不得手としていた部分ですが、まぁ、眺めてみれば、ホイールハウジングに防音を目的としたインシュレーターを採用。しかしですね、それによって静粛性は高められたものの、雨の八ヶ岳周辺を走ったらば巻き上げた枯れ葉やらがついてしまって、掃除するのがたいへんでした。そうなんですね、オフロードを走ること(汚れる)ことをもはや諦めたスタンスが、こんなところからもうかがえます。
と、好印象ばかりですが、リクエストもいくつかありました。まずは、スロットル制御といいましょうか、ドライビングモード制御。これ、4WD制御だけではなく、スロットル制御もリンクしていまして、たとえば、オートとスポーツの比較ではパワー感も大きく異なります。で、日常における発進やら、低燃費を引き出すためのあれこれを試していて気付いたんですが、このオートモードにおいてですね、初期のアクセル踏み込みに対して、スロットルを開けていない傾向が強く感じられます。そう、まさに低燃費スタンス。これ、ゆるゆる発進をする上ではとてもいいのですが、意図的にイマドキの流れについていくためには、それなりのアクセル踏み込み量を必要とします。と、まぁ、ここまではエコ的な走りが織り込まれていると捉えると納得できること。しかし、ある程度のパワーが欲しいと踏み込むとですね、回転数を3000rpm近くまで上げるのですが、このエンジン、その辺りから音が出てくる。ノイジーとは言いませんが、まぁ、昨今の市街地では聞かぬ音。先のフィーリング含めて、M16型ってこんなエンジンだったけかと思いつつ、そこに、あからさまな制御を感じました。で、何が好ましくないかといいますと、走らない→踏まないと走らない→踏み込むとノイジー→踏み込まないとパワーが出てこないエンジン→非力→やっぱり1.6Lだね、と結論づけられてしまうこと。少なくとも、あのノイジーさといいましょうか、エンジン回転数における静と喧たるコントラストをもう少し抑えないと、と思ったわけです。
もちろん、パワーモードにすると、発進加速において十分過ぎるパワーが出てきますし、レスポンスも高まります。つまりですね、このエンジンのポテンシャルとして、パワーを仕立てることはできるわけです。提案としてはですね、オートモードはもう少し発進加速時のパワー(トルク)を与えて、新たにエコモードを加えてはどうでしょうかね、と。
あとは、新採用となったブレーキサポートシステムがかなり慎重な判定となっていまして、先行車がコンビニに入ろうとした際に、自らとしては、まだまだ車間に余裕があると捉え、滑走でユルユルと走っていたら(ブレーキを踏める余地はまだあると判断している)、停止機能が作動したことが2度ほど。こうなると、エンジン再始動を余儀なくされますので、ちょっと、面倒でもあります。また、普通に走行していてもアラートが幾度かありましたし、って、そうそう、中央道走行時、先行車もいないし、雨も降っていないのに、突然にエラー(右写真)が表示されたことも。この表示も、PAに入ってエンジンを停止するまで、ずっと表示されたままでした(写真上)。ま、なにか条件が整わなかったんでしょうけどね……。まぁ、あったほうがいいシステムですから、一概に否定したくはありませんが、もっと頑張れを感じました。
と、あれこれ書いてきましたが、いいんじゃないでしょうか、新型エスクード。AT制御についてもあれこれありますが、この話はまた後日に。えっと、長くなったついでに書きますと、燃費は70km/h定速走行で25km/L前後、八王子から新橋まで、年末の混雑な下道を普通に走って14.3km/Lでした。ちなみにシーンによっては、30km/Lを超えたりするんですが、メーターがそれ以上を表示してくれませんでした。と、大絶賛な最新型エスクードではありますけども、個人的には、併売されている旧型モデル(エスクード2.4)がとっても気になります。この、大幅に進化した際に、進化前のモデルを併売するって手法、振り返ってみると、スズキって多いんですよね。ジムニーとか、さ。
それによる恩恵で、いちばんの分かりやすさは高速時の安定性。とにかくクルマが真っすぐ走る、走りたがろうとする。で、それを確認できると(シャシー剛性の高さに気付くと)、ワインディングでの正確なトレース性と、ストローク量は限られているとはいえ、しなやかに動くサスペンションにうっとり。さらには、ロールフィールの的確なバランスと、さらにさらに、リアサスのグリップ感の高さに、価格帯以上を感じます。まぁ、これは一般路での話で、つまりは、それ以上は試していませんが、そこから先、予感させる回頭性は、たぶんフォレスターのほうが高いでしょう。ただ、たとえ比較して低かろうと、そこから先は立ち入り禁止を感じさせるような仕立て(アンダーが出るとか以前ね)がありますし、何よりも先に触れたロールフィールの好印象が作り上げられていますから、これで十二分を感じます。
で、驚いたといえば、静粛性もしかり。これも過去のモデルが不得手としていた部分ですが、まぁ、眺めてみれば、ホイールハウジングに防音を目的としたインシュレーターを採用。しかしですね、それによって静粛性は高められたものの、雨の八ヶ岳周辺を走ったらば巻き上げた枯れ葉やらがついてしまって、掃除するのがたいへんでした。そうなんですね、オフロードを走ること(汚れる)ことをもはや諦めたスタンスが、こんなところからもうかがえます。
と、好印象ばかりですが、リクエストもいくつかありました。まずは、スロットル制御といいましょうか、ドライビングモード制御。これ、4WD制御だけではなく、スロットル制御もリンクしていまして、たとえば、オートとスポーツの比較ではパワー感も大きく異なります。で、日常における発進やら、低燃費を引き出すためのあれこれを試していて気付いたんですが、このオートモードにおいてですね、初期のアクセル踏み込みに対して、スロットルを開けていない傾向が強く感じられます。そう、まさに低燃費スタンス。これ、ゆるゆる発進をする上ではとてもいいのですが、意図的にイマドキの流れについていくためには、それなりのアクセル踏み込み量を必要とします。と、まぁ、ここまではエコ的な走りが織り込まれていると捉えると納得できること。しかし、ある程度のパワーが欲しいと踏み込むとですね、回転数を3000rpm近くまで上げるのですが、このエンジン、その辺りから音が出てくる。ノイジーとは言いませんが、まぁ、昨今の市街地では聞かぬ音。先のフィーリング含めて、M16型ってこんなエンジンだったけかと思いつつ、そこに、あからさまな制御を感じました。で、何が好ましくないかといいますと、走らない→踏まないと走らない→踏み込むとノイジー→踏み込まないとパワーが出てこないエンジン→非力→やっぱり1.6Lだね、と結論づけられてしまうこと。少なくとも、あのノイジーさといいましょうか、エンジン回転数における静と喧たるコントラストをもう少し抑えないと、と思ったわけです。
もちろん、パワーモードにすると、発進加速において十分過ぎるパワーが出てきますし、レスポンスも高まります。つまりですね、このエンジンのポテンシャルとして、パワーを仕立てることはできるわけです。提案としてはですね、オートモードはもう少し発進加速時のパワー(トルク)を与えて、新たにエコモードを加えてはどうでしょうかね、と。
あとは、新採用となったブレーキサポートシステムがかなり慎重な判定となっていまして、先行車がコンビニに入ろうとした際に、自らとしては、まだまだ車間に余裕があると捉え、滑走でユルユルと走っていたら(ブレーキを踏める余地はまだあると判断している)、停止機能が作動したことが2度ほど。こうなると、エンジン再始動を余儀なくされますので、ちょっと、面倒でもあります。また、普通に走行していてもアラートが幾度かありましたし、って、そうそう、中央道走行時、先行車もいないし、雨も降っていないのに、突然にエラー(右写真)が表示されたことも。この表示も、PAに入ってエンジンを停止するまで、ずっと表示されたままでした(写真上)。ま、なにか条件が整わなかったんでしょうけどね……。まぁ、あったほうがいいシステムですから、一概に否定したくはありませんが、もっと頑張れを感じました。
と、あれこれ書いてきましたが、いいんじゃないでしょうか、新型エスクード。AT制御についてもあれこれありますが、この話はまた後日に。えっと、長くなったついでに書きますと、燃費は70km/h定速走行で25km/L前後、八王子から新橋まで、年末の混雑な下道を普通に走って14.3km/Lでした。ちなみにシーンによっては、30km/Lを超えたりするんですが、メーターがそれ以上を表示してくれませんでした。と、大絶賛な最新型エスクードではありますけども、個人的には、併売されている旧型モデル(エスクード2.4)がとっても気になります。この、大幅に進化した際に、進化前のモデルを併売するって手法、振り返ってみると、スズキって多いんですよね。ジムニーとか、さ。