#1269 見方次第で良くも悪くも捉えられてしまう、レクサスLX570。

で、そのLX570。ベースモデルであるランクル200を意識させます。そりゃそうです、ラダーフレームやらリジッドサスを採用していますから、仕方ない。ただ、ランクル200たるゆったりとした乗り味に、節度感を与えていまして、具体的には、サスペンションストローク量を確保しながらも、その動きに制限を与えています。分かりやすくいいますと、街乗りモデルであることを意識させつつ、スポーティさを語る一歩手前といいましょうか、そんな仕立て。チューニングとしては上手く作り込んだなと感じます。ただ、試乗車に採用されていたオプションの21インチタイヤは、ゴトゴト手前のコトコトがありまして、ボディへの振動も相まって、フレーム付き+リジッドサスの限界をそこに感じました。ただ、これはLX570がダメというのではなく、北米のフルサイズモデルあたりも同じ課題を抱えています。そして、これが、標準の20インチタイヤ、さらにはオプションの18インチタイヤだったら悪くないんだろうなと感じさせるところもありましたから、チューニングとしてはかなりいいバランスになっていると思いました。

気になったのは、サスペンションよりも、ブレーキかな。いや、悪いんじゃなくって、好印象なんですが、勘違いされないかなって意味合いで。実は、踏み込みが少ないところでは制動が強くは立ち上がらず、踏み込んだと意識できるような踏み込み量のところでグーッと制動力が立ち上がってきます。つまりですね、実にコントロール性に富んでいまして、重心高のある、また、重量級モデルに理想とされるブレーキフィール。ノーズダイブを出すも、美しく止まるも、ドライバーの力量次第とも言えるんですが、これをブレーキが効かないとか評されてしまうと、ちょっとガッカリかな、と。
さて、売れるんでしょうか。って、受注台数は発売から1か月で約2000台だそうで……。いやはや、いやはや。