#1262 作り込みに感心しつつ、演出に疑問を感じた、ジャガーXE。

 ジャガーXEに乗る機会もありましたので少々。ご存知のように、ジャガーというブランドも、翻弄されてようやく落ち着き場所を見つけ、オリジナルモデルを発表し、さてとこれからといったところでしょうか。同グループとなるランドローバーにしても、フォードとのコンポートネント共用から離脱するにつれて、いい意味でのオリジナルテイストが強められていて、イギリスからアメリカ、そしてインドの会社となっても、ブランドそのものが揺らいでいない、そのスタンスは好印象に捉えています。
 そもそも、ジャガーってコンフォートの中にあるスポーティさ、とか表現すると、メルセデス・ベンツと同じになってしまうんですが、あちらよりも、もう少し緩いコンフォートフィーリングがあって、それがジャガーらしい味となっていました。もちろん、意図的にスポーティに仕立てたモデルもありましたが、ベースになっているのは優雅さに通じるまったり感。と表現すると誤解されそうですが、まぁ、そんな感じ。
 さて、このXEですが、最新のジャガーらしく、かといって、もっとも安いジャガーというテイストが見当たらないという、さすがといわんばかりの作り込みが印象的でクルマたる基本性能はとてもいいと感じました。ボディにしても、サスペンションにしても、乗り味にしても。ただですね、クイックさを感じるステアリングフィール、硬さが時折顔を出す乗り心地など、演出された感が強くて、そこが気になりました。ジャガーに対する期待感とズレていたとも言えるのかもしれませんが。まぁ、そもそもスポーティサルーンと謳っていますからいいのでは? と思うところもあるのですが、スポーティというのは基本性能に優れていればスポーティを語ることができるもの。つまり、こういう演出たるスポーティが、スポーティテイストと勘違いされるのは、どうなのかなと思うところもあって……、云々。極限を語らないのならば、スポーティにも快適性にも、緩さという間が必要だと思うのです、個人的に。
 ま、その話は、借り出して、もう少し探ってみましょうかね。あ、エンジンは200psがいいと思います(ディーゼルは未試乗での話)が、ゆとりという意味では240psを選ぶ理由があります。V6スーパーチャージャーはこれまた未試乗なので、なんとも言えませんが、769万円となりますから、ほかのモデルが視野に入ってきますな。
 そうそう、クーペ的なフォルム、とてもいいと思います。FRらしいロングノーズも優雅さにプラスになっていますし。個人的には、リアフェンダーからのボリューム感は絶品かと。それを知ると、全幅1840mmも許せるような気もしますが(リアフェンダーが最大全幅かどうかはわかりませんが)。それにしても、欧州のDセグサルーンのサイズって、どこまでが許容範囲なんでしょうね。個人的には、全幅1800mm、全長4700mmかなと見ていますが。

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