#1229 ジープたるFunの本質をとことん表現していた、ジープ・レネゲード。

さて、レネゲードですが、実は、遊び心というコンセプトをもったモデルゆえに、上辺だけだろうか……といううがった見方をいつしかしてしまっていました。しかし、今日、試乗会へと足を運んだらば、レネゲードはそうではなかった。ひと言でいうならば、遊び心の本質を表現したモデルであり、そこにクオリティが伴っていまして、なんていうんですかね、ま、言葉足らずではありますが、まさに打ちのめされてしまいました。コンセプトから走りから質感から装備に至るまで、すべてにおいて。分かりやすくいいますとね、このレネゲードだけで、MINIのようなブランド性が表現されていました。あ、そもそもジープってのはグランドチェロキーであっても、人生を愉しくしてくれるという遊び心にあふれたモデルをラインナップしているブランドなんですが、これまではそれがデザインにダイレクトに表現されていなかった。えっと、その、あの……、オーナーになれば理解できるんだけど、ならないと分かりづらかったとでもいいましょうか、そんな感じ。ところがレネゲードは、誰でもその遊び心が理解できるし、そこに奥深さがありました。

そして、さらにそこには質感がしっかりとある。上辺だけと感じさせない、オーナーを納得させる質感がある。そもそも、遊び心とトイ(おもちゃ)感って、境目が難しいじゃないですか。誤るとチープになってしまう。ジープブランドの場合、過去を振り返ると、高級マテリアルを用いることで高級感を作り上げることには長けていましたが、質感という表現には届いていなかったところがあります。って、それはグランドチェロキーに乗っている自分自身が感じるところ。って、そんなことジープも気づいていまして、ましてや、メルセデス・ベンツ、その後のフィアットと作業もあって、まずは、最新世代のグランドチェロキーでの質感とは何ぞやをコスト度外視かのように表現し、それをチェロキーでも展開して、見せ方からコストまで、その手法を習得していたそうで。つまりですね、レネゲードにおいて遊び心と質感をバランスさせることは意外と難しくはなかったと言います。そうなんですね、コストが掛けられるモデルでHow to do qualityを学んでおいて、後々に展開していくというこの流れは、先のロードマップまであってのこと。会社自体がふらついていたにも関わらず、そこまでしっかりと見据えていたあれこれにも感心してしまったわけですが……。
ちなみに質感を評価する際にベースとなるのは人間の感覚たるあれこれ、見た目とか音とか匂いとか……、味はないよ、なんてジョークも言っていましたが、そこに訴えるものを作り上げれば、人々を納得させられるとも言っていました。まぁ、そんなジョークのスタンスにすら余裕を感じ、あれこれと訊いていくうちに、ジープのモデルたちのことを、彼ら(開発陣)はファミリーと呼んでいることに気づきました。まぁ、英語のひとつの表現方法なのかもしれませんが、先に言いましたように、ジープのモデルはちゃんと家族になっていて、それぞれにキャラクターがあって、その行動までストーリー付けられているというように、たとえ話が次々に出てくる。ま、そんなストーリー性にすでに遊び心があるわけで……、って、あれ、インプレッションを書かずに、こんな文字数に……。というわけで、この話は、ここで止めておきましょうかね。