#1163 X1もとうとうFFになって……、BMWのFFモデル増殖の予感。

 ふと思ったわけですよ、BMWの1シリーズって、なぜFRのままなんだろうって。たとえば、FFのポロでも、リアシートに人を乗せたり、荷物を入れようとリアドアを開けると、やはり、リアシートの足下にゆとりと呼べるほどのスペースはないな、と感じるわけで、これがFRの1シリーズになるとなおさらのこと。そして、駆動方式にこだわりを感じない人がそういう観点から1シリーズを眺めてしまうと、リアシートの居住性は、ウィークポイントとして真っ先にピックアップされてしまいます。つまり、FRであることが悪者とされてしまう。もちろん、FRでなければならない理由はそのナチュラルなステアリングフィールにありますし、BMWがそこにこだわり続けることには大賛成です。ただ、販売台数を激増させなければならない、つまりは、広くに受け入れられるように作っていかねばならないとBMWが掲げてしまった以上、こだわり続けるという意地だけを張っているわけにはいきません。
 では、1シリーズがFFになったらどうなるか、移行すべきか、すべきではないか……。丁度、昨年末に、最新MINIと1シリーズを比較したことがあり(#1053)、そこで、1シリーズの素直なハンドリングにたしかにFRにこだわる理由を感じつつも、MINIの最新世代の異なるステアリング系ユニットからは、FFでも不足はないことを感じ取りました。つまりですね、次期1シリーズは、FFベースでもいいんじゃないか、そして、移行するんじゃない? なんて妄想をしたわけです。まぁ、見渡してみますと、MINIはもちろん、2シリーズアクティブツアラー、グランツアラーにおいて、すでにFFプラットフォームを採用していますし……。そして、何よりメルセデス・ベンツと比較しますと、むしろFFベースモデルのラインナップ数は少ないくらいですしね……。アウディも増殖の気配を見せていますし。
 と思ったら、昨夜だか、次期X1の詳細が公式に発表され、X1はFFベースとなることが確定。来ましたな、来ました。ちなみに、ホイールベース2670mmは、2シリーズアクティブツアラーと同じ、か。ふーむ。左の2枚の写真は、新旧のX1ですが、こうして比較すると、現行型(下)のフロントロングノーズ感が印象的です。ちなみに、写真のサイズは、同縮尺ではありませぬ(実際の全長は大きく変わらず)。
 そもそも、X1の生い立ちは不思議が多かった。どうしてあと少しで旧世代となる3シリーズ(E90)をベースにしたのか、そして、コンパクト・カジュアルを謳うはずのモデルだから1シリーズベースであるべきではないのか、と。まぁ、勝手に推測するに、急ごしらえだったのでしょうな。プラットフォームがなかった。それゆえに、初代X1は、旧世代の3シリーズベースとはいえ、クオリティの高さがアドバンテージとなっていましたし、重厚感あるパワーステアリングもいちばん最後まで残るという結果になっていましたし……。
 そして、時間が経過し、振り返ると、初代X1は異端モデルという扱いになるんでしょうね、きっと。ただ、逆にいいますと、最後のFRモデルであり、買いといえば、買い。ま、FRにこだわるならばという前提付きですが。ということで、さらに勝手に予測して、次期1シリーズもFFベースになるのではないかと思うわけです。
 あ、新型X1の全高は発表値では1612mm。こうなると、もはやローダウンだけでは、日本の立体駐車事情に対処できませぬ。全幅も1821mmと、同様に……。ちなみに初代モデルは全高1545mm、全幅1798mmと、日本市場を狙ったかのようなサイズでした。さて、どうするんでしょうかね、日本仕様は。

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