#1159 ウィークポイントを改良し、らしさを強めた、でもね……、VWポロGTI。

 さて、唐突に、ポロGTI。最新型ポロは、これですべてのグレードに乗ったのかな。いや、GTがまだか。あれ、乗ったっけかな。ビッグマイナーチェンジだったのに、内容的にフルモデルチェンジだったので、フルモデルチェンジにしてしまった、最新型世代のポロ、その中でもハイパフォーマンスモデルのGTIの話です。
 この最新型ポロ、ビッグマイナーチェンジと捉えると正常進化を果たしておりまして、ボディの剛性を高め、シャシーのしなやかさを引き上げ、つまりは、質感を大きく高めています。まさに正常進化。なんて話は#984で語り、でも、あと少しもあるって話を#1004にてしました。で、このGTIもベースが良くなっていますから、あれこれの不満点は消え去っていましたが、あと少しも感じました。
 美点は、乗り心地が格段によくなったこと。サスペンションにおける質感を高めて215/40R17サイズのタイヤをしっかりと抑え込めるようになったとも言えますな。先代はボーイズレーサーといえば聞こえはいいけど、乗り心地という面では、ちょっとキツかった。それが、最新型では、しなやかさを得た分、接地性も高められていて、さらに、自動車雑誌的な表現をすると、シャシーが速い。コーナーでは意識的にインを狙うアライメント変化を感じますが、まぁ、嫌みになってはいないし、グリップするし、グリップ感も伝わってくるしで、不満なし。
 で、エンジンも速い。レスポンスは鋭すぎるし、低回転からとんでもないトルクが出ていて、アクセルを少ししか踏み込んでいないのに、いきなり最大トルクが湧き出して張り付くような感じ。その仕立てはアクセルを踏み込んだ瞬間に、ドライバーがこのポロGTIに煽られてしまうかのように、アクセルを踏み込んでしまいたくなるもの。えっと、誘われるとでもいいましょうか、そんな感じ。だから、いつものまったり運転はできません。できませんけど、する気にさせません。エコモードでも付けたほうがいいんじゃないかと思いつつも、いらないよな、これ、そう思わせてくれます。それなのに、扱いやすい。なんだこりゃ、と思ったら、排気量をアップして1.8Lになっていました。
 と、先代よりも、美点は数多く、キャラクターが強く出ていますから、商品力として、とても魅力的。いいんじゃないでしょうか。でも、でもね、旧世代を感じさせるところがあるのも事実だし、このクラスとしてはパワステのフィーリングももう少し明確さが欲しいし、ボディ剛性もライバルと比較すると物足りない。といいますかね、最新のヨーロッパ産Bセグの仕上がりが良すぎるんですな、ほんと。ルーテシアにしても、208にしても、フィエスタにしても、ミニにしても。
 あ、あとは価格が高いことをどう捉えるか。なななんと、334.2万円。ハイパフォーマンスモデルどおしで比較すると、ルーテシアRSは317.8万円(シャシースポールは307.5万円)、208GTiは316.2万円ですから、ちょっとね。装備内容? これらモデルは、性能のみで比較するという観点で眺めていますので、そこは省かれての視点。それでもね。
 以前から言っていますが、ポロGTIは、自分的には買う理由がなかなか見えてこないモデルです。いや、ボディサイズやらは丁度いいんですが、兄貴分のゴルフGTIを眺めると、あのパフォーマンスに対しての価格を考えるとポロが割高に見えてくるし、先に挙げたライバルと比較すると……、云々。
 ま、もう少し走り込むと、また、印象も変わってくるかと思いますので、また、後日に。

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