#1150 EVは今がオモシロイと思った、BMW i3 de 八ヶ岳(全て下道編)。

 無謀だとは思いましたが、いけそうな予感もしていました。そして、たぶん、どうにかなるだろうが大きく占めていましたので、実行してみることにしました。BMW i3 de 八ヶ岳(全部下道編)。さらに課題を与えまして、#1149で書いたように有料充電スポットで必要となるカードがないことから、無料充電スポットをフル活用して。それは、ケチるという意味合いよりも、面倒を避けたいという考えから。
 で、とりあえず八ヶ岳行きでルートをチェックしたら、意外に無料充電スポット(急速充電)があちこちにありまして、しかも、24h対応のところをいくつか発見。ただ、笹子トンネル(下道ね)越えが厳しいかなと思いつつも、まぁ、いざとなったらガソリンエンジンが充電してくれるからいいやとアタック。そうなんですね、この万が一という保険があるからこそ、遠出してみようと思えるもの。このレンジエクステンダーという存在は、対費用効果以上の心強さがあります。
 結果としては、ガソリンエンジンを始動させることなく、なんとEVのみで走り切ってきました。しかも、電気代無料。もちろん、すべて下道走行ですから、高速代も掛からず、つまり費用全く掛からずして。もちろん、無駄のないドライビングを心掛けましたが、かといって、フルエコドライビングしたわけではなく、それなりに流れに乗って、それなりに加速もしました。それもあってのことですが、峠越えをし、八ヶ岳の麓まで行っているのに、想定していたよりも、電力消費量はかなり少なく、次のスタンドまで電力残っているかなと思って走ってみれば、残っているどころか、半分も残っていたとか、そんな展開ばかり。おおよそでいいますと、今回のシーンでは、EV走行だけで130〜150kmは走ることができました。ですから、これが高速をまったりドライビングだったら、相当に伸びるでしょうな。ってレポートはまた後日に。
 さて、充電スポットは3か所を利用しましたが、現在、無料で充電できるスタンドは、やはり市役所、区役所といった公共施設に併設されたスポットか、道の駅併設スポットとなりますが、その中には24時間対応可能なところもあって、そんなスタンドを探しつつのドライブってのもいいかもしれません。
 ちなみに、自由に利用くださいというスタンスのところもあれば、鍵をかけてあるので、解錠するに電話にて係員を呼びだしてくださいとか、逆に事務所まで来てくださいというところまで、様々。利用者側からすれば、手間なく勝手に利用できることが理想ですが、やはり、機器の破損やら事故やらの可能性もありますから、ユーザーを特定できない(ひょっとして接続時に特定している?)無料スタンドでは、書類書き程度のひと手間は必要なのかもしれません。ちなみに、道の駅では係員が来てくれましたが、とある市役所では事務所まで足を運びました。そうなんですね、業種としては同じサービス業となりますが、そこに違いを感じました。って、無料で利用させてもらっているんですけどね。
 充電の制限については、時間30分、もしくは80%充電がある一方で、制限のないところもあって、その辺りも事前に情報が欲しいなと思うことのひとつでした。で、意外に困ったのは充電待ち時間の使い方。そもそも、市役所やらでは、居場所がありません。ホールで涼んでいるったって、スタンドから離れないでくださいって書かれてあるから、離れられないし……。そう考えると、道の駅やらは、待ち時間を上手く利用できるあれこれがありますし、だからこそ立ち寄りやすさがあります。まぁ、30分もいれば、何かしら買っていますから、客寄せとしても有効だと思います(対費用効果は別にして)。いずれにしても、それぞれの立場から、ひとひねりが必要だと感じました。設置した後のあれこれを考えないと、ただのポーズ(無駄遣い)になってしまいます。
 あとはなんだっけか、えっと、あ、24時間利用できることはもちろん大歓迎なのですが、そのスタンド が、市役所の駐車場の奥にあったりすると、夜はちょっと困ります。左の上の写真はこんな感じってことで明るくしてありますが、実際には、左下の感じ。街灯があるので暗くはないんだけど、明るいともいえず、でも、車種まで認識できるかなって感じ。そんな中に、オッサンひとりでいると、オヤジ狩りに会ってしまいそうで、ちょっと不安。それこそ、充電中はベンチに座っているわけにもいかず、って、そう居場所がありませんから、クルマの中にて待つしかありません。ところが、そこは市役所ですから、残業している人がいるわけで、真っ暗な通用口から残業を終えて職員が出てきたりすると、それはそれで怪しい人に見えやしないかと思ってしまいます。
 i3のドライビングインプレッションについては、また後日まとめますが、やっぱりね、EVを、これまでのクルマに当てはめるのではなく、全く新しく、つまり再設計したというスタンスがとてもいいと思います。クルマの再定義ともいうか。つまり、そこに愉しさを感じます。たとえば、アクセルオフで強烈な回生ブレーキが掛かりますので、実はアクセルペダル操作だけで停まることができるなんて、一般のクルマからしたら、異なもの。

 と、そんな再定義されたドライビングのあれこれに愉しさを見出し、そして、あれこれと不便だからこそ、不確かがあるからこそ、アドベンチャーという愉しさがこのI3にはあります。振り返ると、若かりし頃、原付きバイクで東京越えをするに、事前にルートをしっかりと覚え込み、ガソリン給油ポイントの目安をつけ、半ば冒険に出かけるかのように走ったことと、似ている何かを感じます。そういう観点から、EVは、不自由がある今だからおもしろさがある。そんなことを感じたのでした。

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