#1111 さらに、あれやこれやとずいぶんと良くなっていた、VWティグアン。

 今日は、最初から放浪ドライブの予定でした。いやいや、新型モデルインプレッションの予定でいました。で、いつもながらに目的地を決めずに出かけ、当初はなんとなくパンを買いに150kmほど走ろうかと思ったのですが、最近、早い時間に完売してしまうようで、今から向かっても遅いなと思い、ふらりと奥多摩へと進路をとりました。したら、雪。あれ、今日って晴れじゃなかったっけか、と思いつつ、でも、雪。しかも、写真に写せるぐらいの降り方。ただ、積るまでには至りませんでしたけど。
 ま、そんなんで、VWティグアンのテストドライブしてきました。個人的にこのティグアンに対しての評価はデビュー当初から高いこともあって、細かな改良やらある毎にチェックしてきましたが、今回は、R-LINE以外での4WDモデル復活ということで、チェックと相成りました。ティグアンはブランニューモデルだったがゆえに、まずはクルマとしての基本性能を最優先とし、快適性の面で、おや? が多くありました。簡単にいえば、乗り味に硬さがありました。が、VWのブランニューモデルの常といいましょうか、数年後にしなやかさを強めており、その後、細かに改良を重ね、最新となる最終(?)モデルは熟成の域に達していました。
 とにかくシャシーのしなやかさに感激といった感じでしょうかね。いや、硬さは残っています。路面の荒れたところではドタバタが顔を出します。でも、それ以外では、動きのしなやかなこと、美しいこと。タイヤの転がり抵抗の低さも相まって、質感を大きく高めていたといった感じでしょうかね。日常域ではちょっと乗り心地に振った感が気になりましたが、スピードを上げていったら、もう、4輪が路面にくっついて離さないといったフィーリングがあふれており、まさにうっとり。コーナーでは、その手前でフロントへと荷重を移して、じんわりとステアリングを切り足していくと、ヨー→ロールが穏やかに的確に進行し、その後、コーナリングスピードにぴたりと見合ったロール量を提供し、安定感と操縦性とをハイバランスさせていました。そのフィーリングは、タイヤのグリップ力によって得ているというよりは、シャシーそのもののセッティングがとてもいい、そんな印象、か。逆にタイヤのグリップ感は、少々希薄なところがありまして、ターボゆえのトルク変動もあって、おや? ということも数度。といっても、かなりの速度域ですから、これをもってタイヤのグリップ力が不足しているなんて、表現はしたくありません。
 2.0Lターボエンジンは、もはやトルクを抑えてますといったフィーリングに仕立ててあって十二分で、その分、扱いやすさにあふれています。いうまでもなく、とんでもなく速いから、もはや言うことなし。日常域の仕立ては、もはや、1.4Lターボと大きく変わらぬ仕立てとしながら、ちょいとアクセルを踏み込むと別の顔を見せます。328iみたいな感じとでもいいましょうかね。日常域は320i的、でも、アクセルを踏み込むとトルクという余裕をプラスしてくるという……。
 もちろん、MQBプラットフォームを採用した最新モデルには、あれこれと敵いませんが、あちらを優等生と称するなら、こちらは完璧じゃないけどイイヤツって感じ。なんていうんですかね、操る余裕代が残されていて、そこに操る楽しさがあるとでもいいましょうか……、付き合っていると楽しさが増していくんです、こいつ、って感じか。ま、この緩さってのも、MQBへとスイッチするといい意味で消え去っていきますから、ま、そういう意味でも、ステップ前の最後のVWって感じでしょうかね。
 ただ、燃費は、ボディサイズやらもあって、期待できません。そこかな、ウィークポイントは。

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