#1106 結果としてスポーティ、その実はクオリティアップだった、アルトターボRS。

 書かねばならぬあれこれはありながら直近から。アルトワークス、ならぬ、アルトターボRSの話。って、考えたらレギュラーモデルのことも書いていないような……。ま、まとめて書きましょうか。
 新しいアルトは、コンセプトはそのままにリセットしたあれこれ、新プラットフォームの採用、大改良というよりは一新といったメニューのパワーユニットやら、トピックは数多く、語ることも数多く。ベーシックとは何かを再編集した、そのスタンスはとってもいいと思います。個人的には、パワーウインドウレス、でも使える、そんなスッピンモデルがあってもいいのではないかと思っていますが。ま、売れませんわな。
 で、ターボRS。ベースがしっかりと作り込まれたモデルですし、最近のスズキのターボ車の作り方を見ていると、何も心配していませんでした。仕上がりはそのとおり、それ以上。簡単に言いますと、スポーティですが、それよりも強く印象に残ったのは走りの質感がアップしたことでした。結果として、スポーティというアプローチがとても好印象。操縦性における正確さと、伝わってくるグリップ感と、しなやかに仕立てたがゆえにその動きから心地よさを感じるサスペンションストローク、制動力よりもフィーリングに感心するブレーキ性能、そして、排気量アップと錯覚させるエンジンフィールやら。それは、ターボRSに、アルトワークスの姿を重ねているような、うちら40代以上のおっさんに限定したものとはなっていません。
 そう捉えると、クラッチレスMTであるAGSの採用も、アリだと思います。ダイレクト感と多段ギアが存在するというフィーリングは、CVTでは表現しきれないもの。シフトスピードやらフィーリングについてついついあれこれ言いたくなるかもしれませんが、ま、シフトやらパドル操作でどうにかなりますし、逆にそのタイミングやらをドライバーがはかってのアクセル操作(加減)に、新しい対話性がありますし。なんていうんですかね、デュアルクラッチタイプのクラッチレスMTのような優等生ではないけど、その自分なりに頑張っているかのようなスタンスに付き合ってやるか……、的な緩さがあるとでも言いましょうか。ま、実際には、このASGは、ドライバーがMT操作するよりは、スピードもフィーリングも上だったりするんですが。
 ということで、そのギリギリ120万円台という価格、コンセプトやら含めて、とってもいい存在だと思いました。

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