#1079 天晴れ、天晴れ、愉しい、愉しい、フォルクスワーゲン・クロスポロ。

 記しておきたいあれこれはあるものの、あれこれと忙しくと言い訳をして、あれこれを書いていません。考えたら、昨年末のムーヴの試乗会のことも書いていないや。というわけで、ひとつずつ、ひとつずつ。
 まずは、フォルクスワーゲンのクロス・ポロ。そもそも、昨今のポロに対しては、VWにゴルフという存在がなければ、ポロの評価はとても高くなるのになと常々思っています。ゴルフ5以降のゴルフの仕上がりが良過ぎて、ついついポロに厳しい目を向けてしまうもので。と、そんなポロではありますが、派生モデルのクロス・ポロについては、苦言を呈してきました。17インチタイヤを組み合わせるというやり過ぎ感ですな。そもそも、クロスオーバーだから低扁平率タイヤを履かせるという組み合わせを理解できないところもありますが、それをおいておいたとしても、VWのクロスオーバーモデルは行き過ぎを感じていました。なんて話は、#1005のパサートオールトラックについてのあれこれで書いていますので、そちらで。
 ただ、このクロスポロも、最新型ポロ同様に大改良という名のフルモデルチェンジが行われまして、……、そうだ、クロスポロもきっと何かが変わったに違いないと感じ、テストドライブに連れ出してみました。そしたらば……、変わっていた。あのー、そのー、えっとー、違う。というぐらいに違う。VWの仕上がりのいいモデル(グレード)に共通している、あの路面トレース性を得ていまして、路面を転がりゆくタイヤからのフィーリングにもはやうっとり。そして、路面からの入力をちゃんといなせるようになったことに、これこれとうなずき、1.2LTSIエンジンとDSGの組み合わせに、分かってるよなーとひとり感嘆。つまりですね、おやまー、やれば出来るじゃんと、感激したほどの仕上がりでした。
 ということで、ネガティブを消し去ったクロスポロは、ポロ本来のアドバンテージをここぞとばかりに発揮。といいますかね、乗り味という面では、レギュラーモデルのポロよりもクラス感をアップさせていました。それらは、コストを掛けてきましたな、と、感じさせるものばかり。
 少しとはいえども腰高感を上手く生かしながら、スポーティと呼べるほどにシャシーをちゃんと躾けてありまして、コーナーではまったくもって不要な動きを見せません。つまり、快適でスポーティ。ロールが決まると、そのまんまにカーンと駆け抜けていきます。そう、カーンと。いうまでもありませんが、そんな速度域、回転域でのエンジンフィールは、トルクに富んでいまして、そこからアクセルを踏み込むとグーンと加速してくれます。そう、愉しい、愉しい。
 もちろん、マイナス面もあります。シートポジションはステアリングセンター含めてまだまだだし、路面からの入力を抑え込んだといっても、荒れた路面ではドタドタさせますし、DSGはエンジン再始動(アイドリングストップ)直後はドンと繋げるため発進時のスムーズさに欠けています。
 でもね、と、ここですな。そんなのどうでもいいと思えるほどの、愉しさを作り込んでいました。いやー、いいですな、いい。でも、価格は280.5万円ですか。ただ、コストを掛けたポロと捉えると価値はあると思います。でも、クロスオーバーといいますか、SUVとして見た時に、FFであることやら、最低地上高やらに、不足があるのもまた事実かと。
 写真はいずれも静岡にて。上は茶畑を背景に、下は静岡空港にて。こうしてみると、いい色合いですな。

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