#1074 ジープらしさって、オフロードを走れること……、なんだけどね。

 年明け早々の撮影(写真)は、気心知れたスタッフと、JKラングラーと新型チェロキーの2台を伴ってとなり、とても楽しいものでした。そう、仕事なのに、楽しいかった。何故、楽しいかって、余計な気を遣わなくていいことと、クルマに対しての捉え方が似ている(同じではない)こと、クルマに味があること、写真の仕上がりに驚かされることなど、あれやこれや。まぁ、クルマを含めて、互いを尊重しあうというスタンスがあるからでしょうな、きっと。って、ほかの仕事であっても、それはあります。もちろん。
 こういう取材をした後は、すらすらと書けるもの……、って、書き上げてから気付いたんですが、この日の取材分って19ページ分。でも、それほど書いたような気もしていません。といいますか、逆にこれだけの量がありましたから、書き足りないというストレスは残っておらず、気分は清々としています。なんて書きますと、今現在、編集部では最後の作業でてんやわんやのようですから、申し訳なく……。
 さて、取材に連れ出した、現行型としては最終モデルと噂されるラングラーと、ジープの中では最新であるチェロキーですが、それぞれにジープしていました。ジープらしさとは何ぞやを考えると、ここでは語り尽くせぬほどの文字量を必要としますので深くは書きませんが、そのキーは、緩さの中にあるリズムとだけ書いておきましょうか。
 ジープに対して、こうじゃない、それは違う、ここは嫌いなどと、否定的に語る、つまり、自らをジープに押し付けるだけでは、ジープは何も応えてくれません。オーナーがジープに合わせることで対話が生まれ、そのスタンスから、これでいいでしょう、そこまで不要でしょ、そう見せる? こう見ればいいのか、といった、ジープ流のスタイルを知ることができます。そして、見方や捉え方が変われば、同じように流れゆく日々であっても異なる日々になるものです。って、それに気付かせてくれるところに、ジープらしさの本質があります。
 オフロードを走れることがジープらしさ、ってそれは誤りではありませんが、それだけはあまりに短絡的で、表面的過ぎると思います。ジープとは、オフロードを走れることを前提としていますが、ついでとばかりにそのセッティングがもたらす緩さがあり、それを感じる取ることで豊かさとは何かを知り、そして、ライフスタイルに何かというプラスを提案をしてくれるブランドです。だから、ジープの表層だけで”らしくない"と語ったり、なんとなくのファッションだけでジープを表現することは、かっこよくないなと思うわけです。
 ってなようなコトを書いた、ジープカスタムブックは1月末にぶんか社から発売されます。仲間と作った巻頭のエッセイと新型チェロキー企画は、写真とか構成とか、それぞれにとってもかっこいいです。

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