#1072 クラブレガシィを振り返って思うあれやこれや、その2。

ビッグマイナーチェンジとなったD型の取材は、大改良過ぎて、試乗とインプレッションとで、ドタバタだった記憶があります(Vol028・p15・写真左)。この時は、向後さんがちょいと刺激ある写真を撮影していたこともあって、文章も意識的に自動車雑誌的ではない表現を用いています。クラブレガシィで、BMWやらレクサスやらを意図的に引き合いに出したのも、この時が初めてではないか、と。今更に読み返してみると、ほかブランドとの比較を含めながら、肯定的な表現方法や、流れがあって、いい文章ではないかと感じますな。デザインも、クラブレガシィとしては異例といいますか意図的なチャレンジが見られ、企画のすっきり感含めて、今でも最も好みなページだったりします。それにしてもこの号でのカバーカーズ(Vol028・p9)の写真は、とってもいいですな。とっても。これも向後一宏氏。
この頃、レガシィ以外にも刺激を与えてくれるクルマに出会っています。プジョー406からは快適を語るリアシートの仕立て方を、ゴルフ5からは乗り味の質感アップたる手法を、Aクラスのボディサイズと質感は比例しない仕立てなどなど。自ずと、レガシィに足りないモノも見えてきて、バランスやら質感やらをやたらと語るようになるのも、この頃でした。

右の写真は、その最終回(Vol035・p131)。風邪で体調を崩しているというPGMの増田さんにラジコンを持って来ていただき、八ヶ岳で撮影。今、考えてみると、どうしてもっといいスポットを紹介しなかったものかと。まぁ、あの頃はそこまで知らなかったか。連載を通して、カメラマンは、今は大阪に戻ってしまった田中秀宏氏。自動車雑誌っぽい写真をあえて避けて撮ったあれこれは、その回のテーマに応じた印象的なものばかりでした。
いつからか、過去となったレガシィ(つまりUSEDレガシィですな)を紹介するページもスタート。撮影だけではなく、編集部がかけあって試乗させてもらうことにもトピックがありました。過去を振り返ることは、今を知ることにもなりますから、とてもいい機会となりました。その中でも印象に残っているのは、左の写真のBHアウトバックのMT、つまりデュアルレンジモデル(Vol038・p102)。この当時で9年落ち・6.2万km、そしてグリーンのツートーンで、34.8万円。今思うに、この車両は買いでしたな。
この続きは、近いうちに。