#1016 乗り味を大幅にブラッシュアップしていた、ミニ・クロスオーバーとペースマン。

 今月は、試乗会とテストドライブとで、まさにMINI三昧です。というわけで、今日は、マイナーチェンジしたクロスオーバーとペースマンの試乗会でした。トピックは、最新ミニフェイスを採り入れたことと、ディーゼルエンジンの採用にあり、特に後者にワクワクして出かけました。
 で、そのディーゼルエンジンですが……、悪いわけはなかった。出力の異なる2タイプが搭載されましたが、どちらもいい。ハイパワー版となるクーパーSDは、全域でのトルクが底上げされた感があり、スタンダード版となるクーパーDはまさに扱いやすさにあふれた実用性とスポーティに通じるトルク感を表現、と。どちらが好みかと言われたら、意外にもハイパワー版。低回転域でのピックアップは少々気になりますが、トルク感という面での魅力がとても強く。
 ただですね、印象に残ったのはディーゼルエンジンだけではなくて、今回の改良で、シャシーのしなやかさがブラッシュアップされていたこと。乗り心地がいい方向へと変わっていまして、試乗したモデルはオプションの18インチをはいていたにもかかわらず、硬さがない、ない、ない。つまり、快適。特にペースマンにおいては、あれだけ感じたはずの硬さが見当たらない。
 もちろん、操縦性にも長けておりまして、とてもいい。ターゲットラインのままにクルマが付いてくるといった感じで、やはりリアの粘り感にうっとり。つまり、分かりやすく、コントロールしやすいということ。ただ、あまりのトルク量から、トルクステアを見せるという、懐かしい挙動もありましたが、それもまた、味かなと。
 このシャシーフィールを楽しみつつ、あれこれ考えていましたが、#1008で書きました、新型モデルで仕立てられていたシャシーに感じたあれこれは、意図的であったことが見えてきました。世代が古いモデルでここまでできるのに、世代の新しいモデルがそこまでできないワケはない、と。いやはや。
 あとは、ガソリンモデルのJCW(1.6ターボの高出力版)にも試乗しましたが、これが……、ではなくって、これも、いい、いい、いい。はっきり言いましてね、過去のJCWは、やんちゃぶりが全面に表現されすぎていて、あまり好みではありませんでした。が、いつしか、大人な乗り味を手に入れていまして……、って、試乗車はオプションの19インチタイヤ扁平ね)をはいていたにもかかわらず、乗り心地がいい。スポーツサス+18インチよりも、上質感を覚えたほど。エンジンの仕立てもとてもいいし……。
 というわけで、MINIのクロスオーバーとペースマン、そのスタイルやパッケージだけではなく、クルマとしての完成度、 そのキャラクターの表現力含め、いいモデルに仕上がっていました。
 でも、高いんだけどね。個人的にはペースマンのONE(MT)が気になるんですけどね。

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