#982 腰高モデルなのに、スポーティさを上手く表現していたBMW・X4。
気になるリアシートの居住性といいますか、ヘッドクリアランスはX6(初代)よりあるんじゃないかと思えるほどに確保されていまして、いわゆる居住性に対してのマイナス面は見当たらず。強いて言えば、座面長が短く、ひざが持ち上がることぐらい。といっても、リアシートに座ったままにワインディングへ連れて行かれると、少々辛さがあります。
ま、そんなあれこれはさておき、走りが……、やっぱりいい。というか、散々に述べていますが、最近のBMWは破綻していない。このX4も例に漏れず、BMWらしさをベースにして、そこに各モデルのコンセプトを表現しています。もう少し詳しくいいますと、このX4は、そのフォルム同様に、走りもスポーティたるテイストをあえて強めていることがトピックとなっていました。テストドライブしたのは28iのMスポーツでしたが、これがまたいいのなんのって。リア275サイズのタイヤは、少々のバタバタを見せるものの、トレース性能はすこぶる高く、シャシーのしなやかな動きも相まって、ハンドリングが愉しいのなんのって。エンジンは2.0Lターボ版の28iでしたが、トルクの出し方やら、高回転域でのパワー感やら、十分でしょうといった感にあふれていました。
個人的にはもう少し緩さがあってもいいんじゃないかと思いましたが、走りたる質感そのものを考えると、この仕様でも、十分にあり、といいますか、買いだと思います。まぁ、ただ、価格がね。この仕様で700万円オーバーですから。そう考えると、この質感やら乗り味やら、このレベルは、もはや当然レベルとも言えます。