#961 ふっと思い立って、パン屋とパイ屋を巡って、温泉に入ってきた、ってな話。

 レヴォーグ1.6GT-S、ちょいと乗り込まなきゃいけなかったんですが、土日ゆえってこともあって目的地が定まらず。能登もね、天気悪いし、宿は高いし、行って帰って来るだけのスケジュールになりそうだったので躊躇し、米沢に弁当買いに行ってもいいんだけど、やっぱり土日だし、大阪の友達が来いっていうけど、土日の大阪往復は何かと面倒だしと、グダグダ、グダグダ。
 で、午後になって、そうだ、パンを買いに行こうと、とりあえず出かけました。距離にして120kmほど離れたところにあるパン屋さん。ちょうどTwitterで、ピーナッツバターが焼き上がりましたって、少し前にアップしていたし……。といっても、到着してみれば閉店間際で、ピーナッツバターがなかったどころか、完売ゆえに閉店していました。ま、当たり前ですな。
 ならば……とばかりに、次はやはり閉店間際の八ヶ岳パイ工房へと向かい、こちらも完売直前でしたが、あれやこれやと閉店時間まで居座り、とりあえず、来た意味はあったと思いつつ……、さて、これからどうするかと考えること数秒。東京へ戻ろうかと思ったものの、中央道を下っている時点で、すでに上り線はいちばん写真のような渋滞でしたから、こりゃどこかで時間を潰さねばと思って、すぐに思いついたのが、温泉。ところが、八ヶ岳にいるんだから、八ヶ岳の温泉が思い浮かんだかと思えば、違った。思い浮かんだのは、乗鞍。って、そこからやっぱり120kmぐらい。閉館間際に到着できそうだったし……。
 もちろん、乗鞍へと上り始めた頃には周囲も暗くなり、クルマもほとんどすれ違わず状態。しかし、何やっているんだろう……、なんてと思うことはまったくなく、きっと風呂には誰もいないんだろうなとか、そんなあれこれを思い浮かべながら、ひた走り、到着してみれば、駐車場にはクルマが3台。あー、いましたか、人が、と思いつつ入ってみれば、露天風呂はひとり貸し切り状態で、大満足、と。
 と、ここまで来ると暴走は止まりませぬ。岐阜が目の前でしたので、このまま名古屋回りで帰ろうかと思ったものの、明日の試乗会は箱根。今日と明日で同じ東名を走るのもなんだなと思って、素直に来た道を引き返してました。
 ま、簡単に言いますと、今日は、原稿書きを放り投げて、パン屋とパイ屋へよって、温泉に浸かってきました、ってことか。総走行距離は500km近くになりましたけども。
 ちなみに、レヴォーグの走りについては、あれやこれやと確認してきましたが、再確認したのは、やはりその真価はアクセルを踏み込んでこそ引き出せる、ってところでしょうな。ま、ここから先は、クラブレガシィであれこれと細かに書きますが、完成度という面では1.6GT-Sはなかなかいいです。ってか、GT-S系はなかなかいいです。
 特にですね、SIドライブを[S]に切り換えた際の躾け方はハイレベルでして、中回転域後半(スゴイ表現だなや)がいいトルクを引き出すもんだから、そこを多用した走りが実に愉しい。で、ビルシュタインダンパーはシャシーの動きを確実に規制してはいるものの、その動きたるやとても微細であり、そんなシャシーと、先の[S]によって引き出されたパワーがバランスしていまして、愉しさにあふれています。これですな、これ。[I]でまったり走るのもいいけど、やっぱりね、って、そんな感じを受けました。そういう意味では、メリハリが必要というか、いろんな走り方ができる、いやいや、いろんな走り方をオーナーが選ぶことができる、そこにアドバンテージがあることも再確認してきました。
 で、以前にも書きました、リバウンドストロークの緩さはについては、見方によってどちらにも評価できます。ここを殺すと乗り心地は顕著に悪化するし、このままだと路面の凹凸を拾った際にリバウンドが大きくなりすぎるきらいがある、と。実は、最近のスバルの低扁平率タイヤ採用モデルにおける乗り心地の確保において、いや、具体的にXVなんですが、同じ手法を使っています。というか、スバルに限らず、定番たるチューニング方法。ただですね、ここは、WRXだときれいに整えられていますし、輸入車は、このあたりの処理に気遣いを感じますからして、云々。
 あ、EyesightのACCは、このVer3になって、その制御を大きくステップアップさせています。戸惑いがない、制御が細やか、そんな印象。新機能のステアリングの修正操舵については、これもいい塩梅を作り上げていまして、でしゃばることない加減と、操舵してくれるアシスト感が、よくバランスされています。そうなんです、自動運転ではなく、あくまでもドライビングをアシストしてくれる機能であること。スバルは、そのことをちゃんと分かって、深く深く作り込んでいます。大切なのは、頭ごなしに否定しないことですな。まずは、体感、体験。
 さて、そんなレヴォーグのあれやこれや、原稿にどう落とし込みますかね。

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