#955 中途半端さは見当たらないS4、扱いやすさにあふれていたSTI。そう、WRXな話。
個人的に印象に残ったのは、意外にもS4。いや、実は、S4の存在ってのは、少々前から知っていましたが、同じプラットフォームを使いながら、ここまで車名を変える商品展開ってどうなんだろうって、ことを含めながら、中途半端さを感じていました。セダンは、G4、S4、B4って並びにしたいことは分かるのですが、それが伝わりにくい。そこにヒエラルキーが表現されていたとしても、ドイツ車のような理路整然とした並ぶが分かりにくい。上に、EJ20ターボを残し、下は、FB型で1.6Lと2.0LNA、で、自らはFA20ターボって、わかるようで実は分かりにくいエンジンラインナップ。というようなあれこれを含めつつ、互いに互いの印象を打ち消すようなゾーンがあって、そんなことを感じていました。
ところが、試乗したところ、これが、良かった。回答性たる素直さあふれるハンドリングと、スポーティたるパワーユニット、そして、AWDたる安定感。このあたりはレヴォーグにも共通するのですが、それらが、さらにブラッシュアップ感していたというか、バランスされていた感を覚えました。なんでしょうね、これ。スポーツテイストを語れるポテンシャルを与えながら、誰でも愉しめるというフィールドを残しているという、このバランス感。そこには、クラスアップに通じる、質感の高さもあって、なかなかいい仕上がりでした。

ということで、話が、飛びましたが、いいと思います、今度のWRX。無理してSTIを選ぶ必要もないですし、無理してSTIを選んでもいいと思います。