#925 その内容はまさに熟成たるメニューだった、ヴィッツのマイナーチェンジ。

 写真を見て、また能登なのかい? 君は、と思われたかもしれませんが、写真は今日の取材で、伊豆。ブルーのクルマは、ヴィッツ。あれです、マイナーチェンジなのに、ボディにもシャシーにも、さらにはインテリアにもエクステリアにも手を加えて、さらには新開発エンジンまで搭載したという力作ヴィッツ。
  ということで、ヴィッツ話を。最近のトヨタの小型モデルは、いかんせんハイブリッド一色になっていまして、それゆえに小型ガソリンエンジンモデルは燃費やら装備やら、課題だらけ。そんな理由もあって、ここまでの改良を行ってきたわけですが、とてもいい仕上がりとなっていました。
 以前にも書きましたが、このプラットフォームにて現行型ラクティスが登場した時に感じたのは、ベースポテンシャルはとても高いものの、使いこなせていない感があったこと。あれから数年、このプラットフォームをベースにしたモデルが、デビュー後とにその質感を高めていくにつれ、そこに熟成してきたといった安心を感じていました。で、その延長線上にあるのが、この改良版ヴィッツですな。
 今日、試乗したのはRSでしたが、ボディ剛性をさらに引き上げたことで、シャシーはさらにしなやかさを表現し、スポーティ性と、質感と、快適性のすべてをブラッシュアップしており、好印象。たとえば、クルマが曲がっていくのではなく、ドライバーとクルマが一体になって曲がっていく感が強められておりまして、荷重移動を愉しみながらのドライブを手に入れています。つまり、ストレートに楽しい。テストドライブはCVTでしたが、そのマニュアルシフトのレスポンスが良くて、それも意のままのドライビングにつながっていましたっけ。
 少々の物足りなさを感じたのは、エコをコンセプトとしたタイヤを組み合わせていたがゆえに、グリップ感はあるもののグリップ力は強烈には届いておらず、。VSCの介入はかなり早めではありますが、燃費やフィーリングを考えれば、バランス的にはいいところに収めているのかな。同時に、エンジンパワーもあと少しが欲しくなってしまいますが、やはり、先ほどの件含めて、バランスを考えると、これがRSたるひとつの回答になっていますな。さらに、ラインナップにはG’sがありますから。
 ということで、好印象。個人的にはヴィッツそのものはもちろん、そこにトヨタのやる気を感じました。良かった、良かったって感じでしょうかね。

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