#919 ウィークポイントをあえて突きたくない、新型コペンの完成度の高さ。
先代と比較して、驚くべきは、シャシーに路面を捉えて離さないフィーリングを強く与えておりまして、コーナリングでは、ブレイクさせることが難しいと感じるほど。回頭性もすこぶる高くなるなど、そこにはいい訳が見当たらず。それでいながら、乗り心地がいい。というと、超快適というイメージを受けるかもしれませんが、このスポーツ性能においてはよくまとめ上げているという意味での乗り心地の合格点。突き上げ感もなく、むしろそのフラット感に驚きを覚えます。特に底付き感がなくなったサスペンションは、安心感も強まっていて、ワインディングでは積極的にアクセルを踏んでいけるなど、好印象だらけ。そんなシャシーポテンシャルを持っているがゆえに、エンジンパワーとしては軽自動車自主規制枠にもどかしさを感じてしまうほどでした。
ブレーキも凝っていて、初期制動をやんわりと立ち上げながら、ブレーキペダルを踏み込んで行くほどに制動力を立ち上げるという、まさにコントローラブルさを表現しており、これも新型コペンの美点となっています。オープン時とクローズド時では剛性感はもちろん異なりますが、オープンでも不快感を覚えない、軽自動車とは思わせないそんな乗り味も、好印象。MTとCVTでは、その重量差からステアリングの操舵感に違い(MTのほうが重い)が 生まれていますが、ま、どちらもありじゃない? と思えるフィーリングだったり。