#904 その先に何かありそうという勘を頼りに走って、出会ったあれこれ。

 勘に頼って走ると、もちろん失敗もありますが、それを上回るようないろいろな発見があるものです。といっても、これは才能ではなく、誰しもが愉しめるものであり、摂理と言いましょうか、そういうふうに決まっているもんだと思います。
 というわけで、今回は、観光ガイドブックには載ってない景色を求めて、勘を頼りに走りました。キーワードは生活感のある道。地元の人たちしか知らない、でも、彼らにとっては当たり前の道。
 今回もいろんな道を走りましたが、軽トラックなら不自由なく通れるけど、全幅1815mmのThe Beetle向きではない道も数多く。といっても、ほとんど人も見かけず、また、すれ違うクルマもないようなルートでしたので、困ることもなく。もちろん、クルマを傷つけるとか、バックを余儀なくされるとか、そんな失敗もなく。ただですね、たまにたまに、すれ違う人々の不思議そうな表情が印象に残りました。まぁ、黄色いクルマ、かつ個性的デザインのビートルですから、ま、当たり前ですな。しかも東京のナンバーですから、きっと迷い込んできたと思われていたことでしょう。
 すらっと走っただけでも生活感のある風景に打ちのめされました。たとえば、3枚目に少し写っている黒い瓦と下見板張りの民家は、都市部のやりたい放題の雑然さとは逆で、どこか落ち着きにあふれ、その統一感も手伝って、整えられた“絵”的な理想を感じました。
 4枚目の間垣は、100円均一ショップに漂う生活の知恵なんてレベルとは異なる、伝統的な重みがありました。あったらべんりー(ここに音符マーク)とか、そういうレベルとは異なる、なくては生きていけぬという重み。風雪から家を守る、生活の術とでも言いましょうか。知恵ではなく、術。
 いちばん最後の写真は、ナビは載っていた、しかし、あまりクルマが通らないようで草が伸び放題だった道。もちろん、進みましたさ、ずいずいと。もちろん、この先には素晴らしい風景が広がっていました。

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