#856 外さない定番をベースとしながら、そこにひねりを加える、海外ドラマ。

 海外ドラマといえば、最近では、本国と日本との放送でタイムラグを縮めようとする傾向が見られます。これまでは、早くても、本国での放送が終わった翌シーズンでしたが、最近では、数話遅れで日本で放送されることも多々。と言いつつ、なんで日本で放送しないんだろうと思いつつ、放置されてきた作品もあります。たとえば、ようやく日本での放送がスタートするDownton Abbey。本国ではSeason4が終わったところですから3シーズン遅れ。同じく英国もののMR SELFRIDGE(Season2が終了したばかり)は、やはり大人気ゆえに日本での放送が期待される作品ですが、同じITVものゆえにDownton Abbeyと重ねて放送することはない、つまり、かなりのタイムラグが発生すると思われます。
 話は変わって、最近スタートしたアメリカものは、いずれもいろんな意味合いで練られているなぁと感じます。それはストーリー的な一面だけではなく、商売的な面からも。SALEMは、時代は中世、超常現象というか魔女がらみなストーリーですが、その表現方法はかなり過激で子どもに見せられないってな話題性もトピックとしています。超常現象といえばBelieveRESURRECTIONもおもしろい。Believeは、個人的にブレが大きいと感じているJ.J.Abrams作品ではあるものの、まぁ、今のところはおもしろい。ま、今後でしょうかね。LOSTも1話にはあれこれと感心しましたし。RESURRECTIONは、亡くなった人が突然戻ってくるってなストーリー(今のところ)ですが、その展開が早すぎて作品的にも先が読めず、といった状況。これも、回顧やら実はという、後付けストーリーが懸念され、そうなると興味を失いそうな予感もしていますが。いずれにしても、ありきたりな話ながらも、見せ方を工夫しています。
 あとは、定番のハイスクール(ティーンエイジ)ものとして、The 100と、STARCROSSEDがスタートしています。STARCROSSはハイスクールを舞台としつつ、そこにエイリアンがいるという、まさにどっかで見たことある展開ですが、いつもながら、役者の妙に大人びた若者像が少々気になるのも事実。ま、いずれの作品も役者に異なるタイプを揃えたり、くっついたり離れたりが早すぎるなど、商売上の戦略が分かりやすく表現されています。
 つまりですね、定番の設定を用いながらも、ストーリーというか、見せ方をひとひねりしており、それがバリエーションを生んでいます。逆にいえば、それだけのこと。ただ、復讐を終えたり、敵が味方になってしまったり>、負け組→勝ち組といったように、目的が果たされた途端にそのストーリーがぐだぐだになるのも事実。Once Upon a timeも先頃日本で放送を終えたSeason1までは良かったものの、本国で放送中のSeason3は、どう収めようとも当初の流れとは異なるあれこれに、もはや収集は着かずといった状況。Revengeも同様で、復習の枠が広すぎて、後から現れるキャラクターへの理由付けで精一杯といった感があります。REVOLUTIONも、敵と味方の境が変わったところから、一体、どこへ持って行きたいのか、分からなくなりつつありますし。
 まぁ、その点、Moden Familyなんかは、それぞれの成長に合わせてストーリーを展開しているので破綻もなく。というか、子役の育ちが同時にリアルタイムに進行しているので、それはそれで妙ではありますが(サザエさんの逆ですな)。
 クリエイティブに見えても、実は商売が根底にあるのは、いずれの国も変わらないようですが、でもね……、と思ってしまうものです。一方、そろそろ日本で最新シーズンが放送されるSHERLOCKのように、2年に一度、3話のみゆえに、深い作り込みを可能とした作品もあります。ただ、大ヒットしているとはいえ、世間の流れ(スピード)とあまりに異なるがゆえに、商売的にはどうなんだろうところもありますが……。

このブログの人気の投稿

#1297 イチオシに変わりなかった、ルノー ルーテシア ゼン MT。

#1113 5年目にして……、トラブルではなかった、後付けサンルーフのあれこれ。

#1735 快適すぎるし、愉しすぎる。想像していたその先に到達していた、プジョー308。