#832 技術もセッティングも深く作り込んだ、次期コペン(プロト)の話。

 6月にデビューが予告されたダイハツのコペンの新技術説明会&プロトタイプ試乗会がありました。フェンダーやバンパーなど、外装の13パーツを樹脂性とし、そのうちの11パーツをボルト留めとして交換を容易にしたことがトピックとなっていますが、まさか、ホントに、ここまで実現してくるとは思いもよらずといった感があります。それを可能にしたのが、車両の骨格のみで剛性を手に入れたこと。つまり、外板面にに頼ることなく。結果、とんでもないボディ剛性を手に入れておりまして、これが、もはや軽自動車とは思えぬほどのレベル。
 で、そこにライトウェイトスポーツカーテイストをとことんたたき込んでいまして、もはや、初代コペンとは、似ても似つかぬポテンシャルを与えられ、軽という枠を超えてしまっていました。試乗は、あいにくの雨模様で、かなり不規則な凹凸があるような路面でしたが、4輪が路面から離れることなく、全く不安になることもなく、接地感に不足があった先代とは全く異なるフィーリングにあふれていました。クローズドコースゆえに、かなりのスピードで走りましたが、とにかく安心してコーナーへ突っ込んでいける。手前でフロントに荷重を移しながら、ステアリングをじんわりと送っていくと、さらりとヨーが立ち上がり、すらりとロールへと移っていく。この過程が美しいのなんのって、これ、軽自動車ですか? ってレベル。で、リアがブレイクする様子などなく、アンダーが顔を出す気配もないまま、どんどんインを突いていくもんだから、まさに、もう、意のまま状態。で、乗り心地も角がしっかりと取れており、もはや、初代コペンレベルとは大きく異なるブラッシュアップを果たしていました。いやはや、いやはや。愉しい、愉しい。タイトコーナーでは、ウエットゆえに、さすがにVSCが介入してきますが、速度が落ちないというか、そのまま踏んでいける、といった制御で、これまた、いやはや。
 と、簡単に書いただけで、こんな感じ。天晴れ、天晴れ。燃費はCVTで25.2km/Lだそうで。はぁ、そうですか、って感じ。ちなみに、CVTが悪くなかった。シフトフィーリングというか、スピード的な感覚は、ATライクで使えるし、ダイレクト感もあって、MTにしておいたほうがいいと、言わなくてもいい仕上がりと言いましょうかね。いや、6月のデビューがが愉しみですな。

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