#814 関西の春の風物詩、いかなごの釘煮が送られてきた、話。

 京都より、手作りのいかなごのくぎ煮が届きました。(抜いた)釘に似ているから釘煮だそうで、そんなネーミングにセンスを感じます。関東だといかなごそのものに馴染みがありませんし、ましてやその佃煮になればなおのこと。まぁ、今回の原発事故で福島・茨城沖のこうなご(いかなごの別称)漁の話が出て、いかなごの存在を知った人も多いかと思われますが。ちなみに、きびなごとは違います。
 さて、その釘煮。まぁ、味付けが上品でありまして、サイドビジネスで佃煮屋さんを開いても十分に通用するものでした。なんていうんでしょうかね、ちゃんと手間を掛けないと、生臭が顔を出したり、山椒やら生姜やらの強さだけが目立ってしまうのですが、佃煮でありながら、魚であることがわかり、佃煮でありながら、複雑な味わいにあふれているという、不思議な味付け。ま、ご本人のセンスゆえのことでしょうな。って、O型らしいですが。
 それにしても、この釘煮、佃煮なのに季節があるそうです。って、佃煮ってのは、保存食であるがゆえに、季節感とは無縁だと思い込んでいました。関西(瀬戸内海)では、材料となるいかなごは、この時期のみに獲れるのだそうで、それゆえに、関西、特に神戸周辺では、この時期の風物詩となっているのだとか
 こういう季節感って、とってもいいですな。そんな風物詩を送ってくれるという心遣いも、また、とてもいいものなのです。

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